中部地方の山

冬の八ヶ岳を歩いて考える、パートナーシップのこと。冒険好きな船と灯台が一緒にいたっていいじゃない

みなさまこんにちは、たまゆりです!

先ほど、長野県の八ヶ岳にある赤岳鉱泉という山小屋から帰ってきて、いま松本のカプセルホテルでこれを書いています。

旅先からブログを更新するのって、なんか久しぶりでワクワクする!

今回の登山は…「本格的な冬に向けて道具の練習&山小屋でノンビリしよう〜」

っていうのがテーマでした。

なので、全然がんばってません(笑)

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アイゼンとピッケル。刺さると痛い

しかも、雪の上でアイゼン(靴の裏に取り付ける、滑り止めのすっごいトゲトゲしたやつ。刺さると痛い)やピッケル(雪にドスッ!と差し込んで登るときの支えにする鋭めの杖みたいなやつ。刺さると痛い)を使うのが目的の一つだったはずなのに…

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肝心の雪がまったく積もってない!

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…というわけで、今回の登山は

「山小屋までノンビリ歩いて、おいしいものをいっぱい食べて、ストーブでぬくぬくあったまって、毛布にくるまって寝坊する」

という、登山といっていいのかも謎(笑)なゆるゆる登山になりました。

ですが!!

ほとんど雪が積もっていなかったおかげで、登山道の上では、普段見ることのできないとっても美しいものをたくさん見てきました。

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夜中にチラチラと雪が降り始めたので、窓辺に目を凝らしていたら、肉眼で見えるほどの雪の結晶がそうっと舞い落ちてきたり。

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まるで水晶みたいに、少しずつ凍りついてゆくまさにその最中の川の流れだったり。

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きらきらの霜に包まれて寒そうな、ふわふわの苔だったり。

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氷の中にそのまま閉じ込められた落ち葉のじゅうたんだったり。

完全に雪に閉ざされた「冬」が訪れてしまったあとでは、絶対に見ることができないきれいなものとたっくさん出会えました!

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何年か登山を続けていて思うのは、こうして同じ季節に訪れても、そのときの気温、天気、いろんなものによってまったく自然が違う表情を見せてくれるということ。

今日見たものはもう一生見られないものかもしれない、そう思うと、なんだか胸がキュッとするような、すごくすごく大事な貴重なものを目にした気がしてとっても嬉しくなりました。

これからも、登山を通して、そんな季節ごとのうつくしいものの記憶をいっぱい心にコレクションできたなら幸せ。

さて、ここからは少しパーソナルな話題になって恥ずかしいんですが、でもなんかこのブログではそういうのもずっと書いてきてますし、やっぱりブログを読んでいる方に聞いていただきたくなっちゃうから書かせてください!!

そして自分の今のありのまま感じていることを残すという意味でも…ウヘヘ。

以前、このブログでカミーノを歩きながらつけていた日記に、こんなことを書きました。

「パートナーシップとは、同じ船に乗り込むことではなく、それぞれ別々の船に乗り込んで、同じ方向を目指すことなのかもしれない」と。

これは、カミーノの道の上で多く見つけた、夫婦やパートナー同士で巡礼道を歩いている人たちを見ていて感じたことでした。

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一緒に冒険をしている彼らは、側にいて助け合いながら、それでもお互いの重みによりかかることなく、それぞれの足で歩いているように見えたから。

私と、パートナーはどうなのだろうか?

別々の船で、同じ方向を目指しているのだろうか?

先日その日記を読み返したばかりだった私は、そんなことを考えていました。

山の中をてくてく歩きながら、少し先を歩く彼の背中を見ながら。

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今付き合っている彼と私は、昨年の夏にお互い一人で登山中に知り合って、付き合うようになって1年ほどがたちます。

関東と愛知なので、けっこうな遠距離!会うのは毎回ほとんど山です(笑)

そして先日、そんな彼に電話で、私が今後考えていること、将来やりたいことについて、思い切って話をしました。

どんな反応が帰ってくるか、想像がつかなくて、電話する前に伝えたいことをまとめて原稿みたいのまで作ったりして。笑

それで帰ってきた答え。

「いいんじゃない。ゆりこが好きなことをやるのは大賛成。山小屋もすごくいいと思う!

もしも海外にずっと住むとかなったらそのときは、この関係を続けられるかどうか今はわからないけど。」

私はなんだか心がふるえました。

なんてこの人は、どこまでもまっすぐで、心がぶれないんだろうと思って。

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思えば出会ってすぐの頃からそうでした。

私はどちらかというと感情の起伏が激しくて、そのくせ人に嫌われるのを恐れてそれを見られないように押さえつけてごまかして、挙句暴発させてしまう。子供の頃からの癖で、素直な感情表現がすごい下手なんですよね。

だから近しい相手、自分を見て欲しい、失いたくないと思う相手にほど、時にものすごいひねくれた伝え方をしてしまうんです。

拗ねたり、泣いたり、怒ったり。

特に登山中は体にも心にも余裕がないからか、何度も何度も一方的にひねくれてました(笑)

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それでもこの人がすごいのは、そんな私のひねくれた愛情表現を、いつもものすごくニュートラルに、フラットに受け止めてくれる。

正直、どんな思考回路でそうなっているのか、側で見ていてもまったくわからない。笑

もうこれ絶対今度こそ嫌われた、と思うような時でも嫌われないから、本当に最初は意味がわからなかったです。なに、何なのこの人ー!ブレねぇ!!と思って。

そんな風に、私の幼い感情の爆発を受け止めてもらいながら一緒に山に登るということを重ねることで、私は自分の感情を人に伝えるのがだいぶ上手になったのではないかなと思います。

(ま、、前に比べたらねっ!!笑)

彼はどちらかというと、自分自身の変化を好むほうではありません。

でも、私の変化を受け止めてくれる人。だから私にとっては、安全基地のような存在です。

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「パートナーシップは、それぞれ別々の船に乗り込んで、同じ方向を目指すこと」

そう考えていたから、彼との関係をなんか違う?って思っていたこともありました。

それぞれの船に乗り込んで、どんな場所へも一緒に冒険してくれる人がいいんだ!パートナーって絶対そういうものでなくちゃ!!って思い込んでた。

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だけど、パートナーシップのかたちって、それだけじゃないのかもしれない。

安心できる灯台があるから、港があるから、船は安心して広い海に航海に出かけてゆける。

行く先の海で見て出会った素敵なものを、聞いて!見て!って持って帰ってこられる。

そういうものであってもいいんじゃないかなって。

私は今まで、船を陸へ持ち上げて灯台のそばにずっと置くか、あるいは灯台をえいっと持ち上げて船に乗っけて無理やり一緒に航海しなきゃいけない、そのどちらかを選ばなくてはいけない、って思い込んでいました。

でも、灯台は灯台のままで、船は船のままでも、パートナーでいることってできるんじゃないかな。

彼の言葉を聞いて、この二日間一緒に過ごしてみて、そう思ったのです。

このあとどうなっていくかはわからない。

私が、灯台の光が見えないほど遠くまで行ってしまいたいと思うときがくるかもしれないし、灯台がもうその岬の上にいられなくなるときがくるかもしれない。

わかんないんだけど、とにかく!

そんな風に私を変えてくれた人に出会えたことを、心から感謝します。

そんな感じ。(どんな感じ?)

あぁ〜、なんか久しぶりにこういうの、ブログに書いてちょっと照れるな。

こんな私にお付き合いくださりブログをご覧くださってるみなさま、いつもありがとうございます。

今夜は寒いので風邪をひかないように、体を冷やさないように、あったかいおふとんで寝てくださいね。

私もそろそろカプセルベッドに戻ろう。

それではまた!たまゆりでした!

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P.S.

カミーノの準備ですが、まだあいかわらず航空券さがしで格闘中です…。

でも決めた!明日、ぜったい買う!

航空券買っちゃうといよいよ本気スイッチが入ると思う(というか、いろんな準備するものとか予約しなきゃいけないものとかがリアルに見えてきて急にめっちゃばたつきそうです笑)ので、がんばります。

うす!!

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