みなさんこんばんは、たまゆりです。
この1ヶ月間は、もし名前を付けるとするならば、私にとって完全に「断捨離のひと月」でした。
ちょうど8月の初めに友人に個性心理学を診てもらった時にも「今月は整理の月だ」と言われていました。「今年そのものが整理の年だ」とも。
終わってみれば本当にその通りで、この1ヶ月間で私はものすごく変わったな、身軽になって、ずっと抱えてきた古いものを捨てて、新しい場所に向けてジャンプしようとしているなぁと感じます。
まず、物理的にものを捨てたこと。
今日1日でめちゃくちゃ大量のモノを断捨離しました!本、雑誌、服。そんで、やっぱり捨てると新しいものってやってくるんですね。やってくるというか、身軽になるから自然に新しいものへ飛び込んでいける。断捨離の作業そのものが新しいものへ飛び込む覚悟を育む時間なんだって気がします。
— たまゆり (@tamaoyurika) 2016年8月12日
ものを捨てるって、心の中の記憶や想いを捨てることと同じな気がするんですよね。完全につながっているというか。
私はまず今月の初めに部屋の断捨離を始めました。着ない服を捨て、読まない本を捨て、見返すことのない写真やアルバムを捨て…。
その作業をしていると、部屋がすっきりするだけじゃなくて心までどんどん身軽になっていった。
モノを捨てると、目に入らないので存在そのものを忘れてしまうんですね。捨てる時は「もったいない、本当に捨てていいのかなぁ」と思っていたものも、今となっては何を捨てたんだったか思い出せないくらい。
モノを捨てることによって、同時にそこに宿っていた古い自分をも捨てるような感じです。
部屋の中の断捨離が一通り終わった後は、まっさらに生まれ変わったような感じでした。
そしてそこへやってきた一冊の本。
「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」原題は「The Artist Way(創造者の道)」といいます。
多分神様が必要だから与えたんだとしか思えないほど、まさに断捨離中の私にぴったりの内容でした。
この本は、もともとアメリカで著者のジュリア・キャメロンが行っていたワークショップの内容をまとめて書籍化したもの。
「12週間かけて、自分の中の創造力を取り戻し育む」ことを目的とした、めちゃくちゃ実践的なエクササイズが載っています。
誰もが心の中に持っている子どもの部分。それを創造性の化身アーティスト・チャイルドと呼びます。
12週間をかけ、じっくりその声と向き合い、自分の中の創造性を育てていきます。
この本に載っている具体的な課題は、例えばこんなの。
1.毎日モーニング・ページを書く。
ノートを1冊用意して、毎朝起きたら一番にそのノートに向かい、3ページ分胸に浮かんだ好きなことをひたすら思いつくままに書く。
なにそれ意味あるの?と思うかも知れないのですが、始めてみたらこの効果がすごかった。
以下、本文より引用します。
「なんのためにモーニング・ページを書くのですか?」と聞かれると、私は冗談で「向こう側に行くためです」と答える。みんなは私がからかっていると思うが、そうではない。
モーニング・ページは文字通り、私たちの恐怖や否定性、気分の向こう側へ連れて行ってくれるのだ。
私たちは、常識やルールの否定の声が聞こえないところに、自分自身の静かな中心を見い出す。そして、自分自身の心の静かなささやきを聞くのである。」
これを読むとちょっとピンと来るんですが、まっさらなノートに朝一で向かうのって、瞑想するのとすごく似てる気がするんですよね。
このノートを書くのは、自分の心の中と向き合う時間なんです。
日常生活に追われてつい聞き逃してしまいがちな、自分の心の声。
それを聞いてあげる時間を毎朝ちゃんと持つことで、なんだかノートを始めたこの数週間で私自身がものすごく変わったな、と思います。
自分で自分の心のことがすごくよくわかるようになった。
むしろ、今まで私って私自身のことを全然知らなかったんだ、自分で自分の心に耳を傾けないで生きて来たんだ、ってびっくりしたくらいです。
そして、もう一つの基本的で重要な課題。
2.自分の心の中のアーティストと毎週デートする
文字通り、自分の心の中に住んでいるアーティスト(自分の中の子供の部分)と、週に一度、少なくとも2時間はデートしてあげる、という課題。これもものすごく楽しいんです。
モーニングページを「心のアウトプット」とするなら、この「アーティストデート」は「心のインプット」みたいなものですね。
いろんな例が載っているのですが、私はまず、100円ショップに行って、自分の心の中のちびたまゆりに「1000円まで好きなもの買ってよーし!」というのをやってみることにしました。
これがもう、ほんと、めっちゃくちゃ楽しくて!私の心の中のちびたまゆり、大喜び。笑
かわいい柄の折り紙を買ったり、かわいい色合いの小さなヨットの置物を買ったり、しゃぼん玉を買ったり、紙でつくるカラフルなお花のキットを買ったり…。
普段なら絶対「こんなの大の大人が買ってどうすんだよ…」と手にも取らないもの。それを買うことを、初めて自分に許したんです。
それだけで、こんなに嬉しいんだ、私。って、びっくりしました(笑)
そして今まで、どれだけ心の声を自分で押し殺して生きて来たんだろう…と驚いた。
他にも、夜中に川辺に出かけて星や月を見たり、クレヨンで思い切り絵を描いてみたり、雨の日に外に出てびしょぬれになってみたり、水族館へ出かけてみたり。
思い返せば「ずっとやりたかった」と思っていたのに、してあげられていなかったことをこの「アーティストデート」でたくさんやりました。
↑クレヨンを久しぶりに持って絵を描いてみたら、めちゃくちゃ楽しかった!なんか恥ずかしいけど、載せておきます!!
近頃大きな話題だという岐阜県関市の根道神社にある名もない池、通称モネの池を見てきました。湧き水だという池は見たことのない不思議な色彩。モネのようであり日本画のようであり…。人のいない早朝にゆっくり対峙してみたいなあと思う場所でした! pic.twitter.com/pvcp0c2IDp
— たまゆり (@tamaoyurika) 2016年8月23日
↑車を走らせて「モネの池」に行ったのも、デートの一環でした。
こうやって自分の中のちびたまゆりと向き合えば向き合うほど、彼女と時間を過ごせば過ごすほど、ちょっとずつ成長していくのがわかる気がします。
他にもいろんな課題があります。
それを週ごとにこなしながらモーニングページを毎朝書き、アーティストデートを毎週する、という感じでコースは進んでいきます。
こうやって書くと大変そうですが、とにかく楽しいので全然苦になりません。自分の中の負の感情や問題と向き合う、という苦しみはあるけど、それはとても楽しい苦しみです。
出される課題もどれも自分自身が今まで押し殺してきた色んなことと向き合うおもしろいもの。
「自分を守ってくれる編集者がいると仮定して手紙を書いてみよう」とか「人生があと5回あるとしたらどんな職業についてみたいかそれぞれ書いてみよう」とか「今までもらった中でそれを読むと幸せになれる言葉を選び書き出してみよう。その人にお礼の手紙やメールを書こう」とか。
心の断捨離
このコースを始めたことは、まさに私にとって「心の断捨離」だったなぁと思います。
前回この記事で書いたように、自分がずっとないものとして無視してきた問題や、押し殺してきた心の叫び(お父さんがいなくて寂しい、認めてくれる人がほしい、もっとありのままをさらけ出したい…etc)と向き合えたのは、間違いなくこの本の影響がとっても大きいと思う。
「まず自分の心の中のがらくたを片付けなさい」
私がカミーノから帰ってきて、自分の道を模索する中でたくさん読んだ本の中で、とりわけ印象深かった一節があります。
人間の魂には7つの階層があって、上へ行けば行くほど純粋な幸せに近づき、他人のことを幸せにできるようになる、とその本には書かれていました。
「あの木のように、あるいは塔のように、人間は天と地をつなぎ、自分・自分の中の子供・自分の中の神様、三つの自己すべてを抱きしめるためにここにいます。
でも、木の根が深くなければ、木は大きくなることはできません。強固な基礎がなければ塔は倒れてしまいます。屋上に引っ越す前に地下室を掃除するのよ。」
私はカミーノで、完全にボランティアで泊まる場所や食事を巡礼者に提供し、底なしの愛に溢れ幸せを振りまくあったかい人にたくさん会いました。それはアルベルゲのホスピタレロさんだったり、修道院のシスターたちだったり。
そんな人たちみたいになるには、あれだけの愛やあったかいものを人にあげられるようになるにはどうしたらいいんだろう?って、カミーノから帰ってからの私はずっと考えていたような気がします。
カミーノにいた時の私は「非日常」のなかにいて、荷物はバックパックひとつだけだったから、とっても身軽だった。だからきっと自分もすぐにそういう人間になれるって思っていた。
だけど、いざ日本に帰ってくると、いろんな「現実」がのしかかってきました。
その時のもやもやしていた私に刺さったのが、この言葉。
「まず自分の心の中のがらくたを片付けなさい。」
「屋上に引っ越す前に地下室を掃除するのよ。」
こうして振り返ると、まさに私はこの「がらくたを片付けること、地下室を掃除すること」をこの1ヶ月間でやっていたんだなぁと思います。
新しく飛び込んできたもの
そして、捨てたことで新しく腕の中に飛び込んできたものがたくさんあります。
本当はもういらないものをどんどん捨てていったら、本当にほしかったものがたくさん腕の中に飛び込んできてびっくりしてます!例えるなら、パレットの上に出てたのに使ってなかった色をきれいに洗い流して、空いた場所を自分の大好きな色とりどりの絵の具だけで埋めてゆくような。うまく言えないけど。
— たまゆり (@tamaoyurika) 2016年8月27日
例えば、今回私はたくさんの服を捨てましたが、代わりに1着だけ、とても可愛らしい、前までだったら絶対に買わなかっただろう服を手に入れました。
「こんなかわいい色や形似合わないから」って言い訳をして心の声からずっと逃げてきたけど、本当はこういうの、ずーーっと着てみたかったんだって気がする。だからすごくうれしいんです!
それから「もっと役に立つ知識をつけなきゃ」「かっこよくならなきゃ」って思って読もうとしていた本や、大人っぽい旅行雑誌。そういうものを捨てた本棚に新しくやってきたのは、ヨーロッパの絵本作家の挿絵をまとめた画集でした。
こういうのも、本当はずーっと欲しかったのに「そんな本なんの役にも立たないから」って持つことを自分に禁じてきたもの。
本当はいらないものを捨てたら、本当に欲しかったものが手の中に飛び込んできた。
それは、今月からさせてもらう「犬山森のマルシェ」でのお仕事だったり、新しい人間関係だったり…。
ちびたまゆりとプチ神様
このブログに何度も書いているけど、本当にこれって、今自分がこういう状況にいるのって「神様の導き」だなぁって思います。
私は私の直感のままに、心がやりたいと言うままに行動していたら、こうなった。
以前巡礼中のリアルタイム日記に、こんなことを書いてました。
運動もロクにしたことないのに、突然「サンティアゴ巡礼をしたい」と言いだした私の心。
最初は、いやいや、無理だから、言葉も通じないスペインを800km歩くってありえないから、と無視していた。でも、心の声にちゃんと向き合って「やってやろうじゃん!サンティアゴ巡礼!」と決めてから、本当に私は変わっていった。
そして夢を叶えてこの巡礼道にやってきた今、私は現在進行形でものすごい体験をしている。
自分自身の心の声こそ、神様の導き。自分の心の声は、自分の中に住むプチ神様の声。
この道を歩き始めて、より一層そう思うようになりました。
そう、私の心は「私の中の子供・ちびたまゆり」であり、たぶん同時に「生まれてくるときに授かったプチ神様」でもあるんだと思う。
その導きに従って、これからの道も歩んでいきたいなと思う。
自分の下の階のがらくたをどんどん片付けて、そしていつかたくさんの人をあったかくできるような、底なしの無限の泉みたいに愛をあげられるような人間になりたいなって思います。
個性心理学で言うとこの次は「学習」の1ヶ月です。いろんなことを学び、知識をたくわえるひと月。
どんな風になっていくのか、どこへ導かれていくのか楽しみだ〜〜!!
【さいごにお知らせ】
私の地元であり、私がこれからの夢を実現させていくフィールドでもある犬山の森のマルシェで、カミーノ同窓会を開きます!
日程が急で難しい方もみえるかと思いますが、ご都合が合いましたらぜひ気軽に遊びに来てください♪
素敵なみなさんから参加表明をいただいていて、現在私を含め4名の参加が確定しております。
↑詳しくはこちらから!
それでは、おやすみなさい。
たまゆりでした〜〜!!
はじめまして、こんにちは!
わたしも昨年の夏にフランス人の路を1人で歩いて、来年は母と歩こうと思ってます。
今度カミーノ同窓会?がある時は是非参加させてくださーい(*^^*)いろんな人の話しを聞いてみたいです♡
バンブービレッジさん、はじめまして、こんにちは!
お母様と歩かれるなんてすてきですね。私もいつか大事な人を連れていけたらなぁと思います。
次がありましたらぜひ遊びに来てください。巡礼に行かれたわけとか、歩く中で一番魂に響いたこととか、みなさんそれぞれの話を聞けたら嬉しいですね(^^)
こんにちは!(^v^)
「アーティストデート」いいですね!
まさに私の人生毎日がアーティストデートみたいですが(^_^;)
日本に帰ると、こちゃこちゃした安物沢山買って帰ります。しかもそのモノ達の優先順位がかなり上なんですよw
文房具、画材フェチですけど、雑貨小物が何より昔から大好きです。
スペインには日本みたいにかわいい物が少ないせいもあって、日本に帰るとおもちゃ売り場に連れて行かれた子供状態ですよ(^_^;)
カミーノから帰ってきたら物を処分したくなる気持ち、すごくわかります!
私はカミーノを歩く前に2ヶ月半、バックパッカーでスペイン放浪の旅をしたことがあるんですが、その旅から帰ったら、もう色んな物を処分したくなりました。2ヶ月半、バックパック1個で暮らせるのに、何をこんなにたくさん抱えて生きてるのだろうという気持ちになりました。しかもその抱えるモノたちのせいで、抱えるために自らが身動き取れなくなって自由を奪われている感覚に陥りました。
輪ゴム1個、洗濯バサミひとつの有り難みを人生でこんなに感じられた事はあっただろうかともw
私は父もいませんが兄弟もいないので、夫と家族になれた時はとても幸せでしたが、結局突然また1人になり、住む家も無くなったので、どうせ何もかも無くなったのなら、ないならないで身軽じゃないか!とスペインに来て暮らし始めてしまったのですが、その時以来、自由に生きればいいさと思っています(^v^)
突然予期せぬ死で人生が終わった夫を見ていて、後悔しないように生きたいと思うようになりました。
やりたいと思ったらやる!その方法がまっすぐの道でないなら、迂回の道を探すのか、自分で原野の道を切り開いて進むのかはよく考えますけど。それと大切なのはタイミングと下準備。そして一足飛びに計画が進まないとしても、今日の1mmをコツコツ頑張る。継続は確かに力になるんだと経験を持って実感しています。植物だって、いきなり花になるわけではないですからね。土の中で陽の目を見ない時もあって、やがて芽が出る。そういう過程が人生にもありますから・・・
その土の中の時代をどうやって過ごすか、と言うのもどんな花になるのかに影響するのだと思いますよ。ダメだってふてくされて何もしないでいるのか、暗い土の中で太陽が見えてきた時のためにせっせと下準備しておくのか・・・そう思うと悪く見えることも皆いつか糧になるのかなと思ってます(^v^)
犬山、素敵な所なんですね。
一度行ってみたいなぁ(^v^)
これからもブログで拝見するのを楽しみにしていますね♪
あお木さん、こんにちは!
近頃なんだかもやもやする時期が続いて、とってもお返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい。
「自分の中のアーティアストを遊ばせてあげる」的な、そういう考えというか頭が今まで全くなかったので、アーティストデートをする!という考えはびっくりでした!
ほんとに、そうすることを今まで忘れてたんだなぁ〜という感じ。
あお木さんは、本当に、あのすてきなカミーノの上のすてきな街で暮らされていて、毎日が素敵なアーティスト・デートですね…!
まあ!あお木さんは、バックパッカーもなされていたのですか!お聞きしたら、もっと、すごくいろいろなたくさんの素敵な経験をされているのだろうなぁ…。いつかおいしいビールやワインを飲みながらお聞きしてみたいです。
「やりたいと思ったらやる。まっすぐの道でないとしても、迂回の道や自分で切り開く道を進む。今日の1mmをコツコツ頑張る。」
…ああ、本当に、カミーノで日々学んだことですね。人生も一緒だと、道の上でわかったはずなのに、また忘れてしまって、帰ってきて生きる中で「そうだった、カミーノと同じだった」って同じことに気づかされるような、迷い悩んで転んでは起き上がる毎日です。
もう〜〜!!
あお木さんのことばひとつひとつがほんとに胸に沁み入ります。
土の中の時代をどうやって過ごすのか。まさに、今の私のテーマだと思います。
暗い土の中で、太陽が見えてきた時のために、せっせと下準備をする…。下準備。いいですね。
なんだか、そう思うと、目の前のことをこつこつがんばろうって思えます。
あお木さん、本当にありがとうございます。
私も、あお木さんのこの素敵なことばや作品の源になっているのであろう、エステージャへゆっくりと訪れたいです。
私も、あお木さんのご活躍、楽しみにしています。