みなさんこんにちは、たまゆりです!!
この記事でも書いた通り、ついに今日が約5年間乗ってきた車とのお別れの日でした!
引き取りに来てくださった車屋さんに「よろしくお願いします」と伝えて、私がずーーっとお世話になって来た大好きな車は、走り去っていきました。
愛車と私の思い出は、こちらから。
いよいよ「車のない生活」スタート!
そして、いよいよ、今日から車のない「歩く」生活がはじまりました!
それで、さっそく、犬山の町をさんぽしたんです。
そしたらね、もう、すっごく楽しくって!
車から見る景色と、自分の足で歩いて見える景色は全然ちがう
毎日通る町の、いつも車から見えていた景色。
それが、車から降りて、歩く速度で見る事で、今までとはまったく違う景色になることに、ただただ驚きました。
ああ、今まで私、すごく急いでいて、大事なものや、ずっとすぐそばにあったこんなにきれいなものたちを見逃していたのかもしれない…と、少し後悔するような、でもそのことに気がつけてとってもとっても幸せなような、ちょっと不思議な気持ちになりました。
今日の私のおさんぽルート
いつも車で通りなれていた道を歩いたら、出会ったたくさんのきれいなものをご紹介しますね。
なんだか、もっともっと自分が住んでいる犬山の街のことが大好きになったよ。
犬山の町のシンボルでもある犬山城のふもとには、針綱神社さんがあります。
犬山城下町には昔からおじいちゃんのおうちがあって、お祭りやお正月のたびに、初詣に通っていたから、なんだかいつ来ても、ふしぎと落ち着くというか、子供の頃から見守ってもらっているからなのか、とても安心するような感じがします。
最近、そういう場所が世界の中にあることって、とてもしあわせなことだなぁと思います。人はもちろんだけど、こうやって、場所も、なんだか不思議と、受け止めてくれるような感覚がある。
そして、今までそうしてずっと毎年毎年来ていたのに、なんあらいつもその近くで働いていたのに、気がつかなかったんですけれど…
針綱さんの表鳥居のすぐ隣には、とっても大きくて枝振りのりっぱな、美しいイチョウの木が立ってるんですね。
風が吹くたびに、はらはらと真っ黄色に光り輝くような葉っぱがひらひら落ちてきて、まるで秋の黄金の光のシャワーの中にいるみたいでした。
境内の小さなお社の屋根にも、それぞれ金色のいちょうの葉っぱが降り積もって、じゅうたんのようになって、ほんとうに美しかった。
なんだか私、いちょうがこんなに美しいって、今日初めて気がついたみたい。まるで秋の豊かな実りのしあわせの象徴みたいな色で、じゅうたんを踏んで歩くと、やわらかく靴底が沈んで、かさかさ音がして…。全身で、秋を感じます。
今日はこうやって、はじめて気がつくことだらけ!
本当に、いままで、車に乗って意味なく急いでばたばた生活をしていたことで、見逃していた美しいものがいっぱいあったんだってわかりました。
太陽の光に透けて、まるで色とりどりのステンドグラスのような、錦のようなもみじ!
終わってしまう前に、こうしてちゃんと、見られてよかった!
もしもこのタイミングで車を手放していなかったら、もしかして、こんな場所に気がつかないまま冬を迎えてしまっていたかもしれないと思うと…こんな巡り合わせをくれた神様にも、しかるべき時に手元から旅立っていってくれた私の愛車にも、感謝しかありません。しあわせもんだー。
そして、針綱さんの横から坂道を下って、木曽川越しに犬山城をのぞむ橋の上にやってきました。
私は本当にこの場所が大好きなんです。ぱぁーっと開けた空と、川の水面と、白くてりんとした犬山城をみていると、気持ちがすーっとするんです。
海を見るのと似ているのかな。でも、海とはちょっと違って、川べりには人が川とともにつくりあげてきた町の歴史があって、人の営みのぬくもりと、川の恩恵のようなものを同時に感じられるのが好きなんです。
車でもよく来ていたけど、こうやって自分の足で歩いてくるとこんなにもなおさら気持ちいいものだってしらなかった。
時間を忘れて、気持ちいい風にあたりながら、しばらくこの景色を楽しんだのでした。
そしてそのあとは、なじみの「パブレスト百万ドル」へ行って、マスターとママに近況の報告をしてきました。
わたしにとって、もうひとつのおじいちゃんとおばあちゃんちみたいなところです。
そしてそのあとは、犬山遊園駅方面の、お寺がたくさんあるエリアを歩きます。
ここは、少し前に兄から聞いて初めて知った場所なのですが、坂の上にいくつもいくつもお寺があって、その間をぬうように小道が通っている、大好きな場所のひとつです。
ここでも、針綱さんといっしょで、たくさんの秋の花や、色づいた葉っぱが楽しませてくれました。お寺の門番をしていたつぶらな瞳のわんちゃんも。
この坂道を下った先には、線路があるんです。赤いレトロな名鉄電車やパノラマカーが、ひっきりなしに通り抜けていきます。
この坂は私が特に大好きな場所で、いつ行っても階段の左右に季節の花がたくさん咲いているんです。ほんとに、映画や小説に出て来そうなところ。
そして、ひととおり散歩をしたあと、ずっと川沿いを歩いて、家まで戻って来ました。
これは、途中で見つけた菜の花。秋に見かけるのはめずらしいから、とってもうれしかった!
植物は国を超えても種族同士でつながっている
最近読んでいるよしもとばななさんの小説「王国」の影響がつよいと思うのですが、よしもとさんの作品には、よく植物が登場します。
とくに印象に残っているもので、短編「みどりのゆび」という、つぶされかけていたあるアロエの株を助けたことで、ぜんぜん違う場所でみたアロエが、生きる力をなくしかけた主人公に話しかけるように元気付けて力をくれるというお話がありました。
また、今読んでいる「王国」にも、そのことがくりかえし出て来ます。
ママもくりかえし言っていたが、一度本当に親しくなると、例えばそれがどくだみだとすれば、急に違う土地に行ってケガをして、その場所でどくだみを見つけると、どういうわけかもう話が通じていて、役立ってくれる。
– 王国 その4 アナザー・ワールドより
植物は、ひとつの個体としてでなく、種全体で共通の意識みたいなものをもっていて、一度仲良くなったり、昔からよく親しんでいた植物とは、また別の場所で会ったとしてもなにか助けてくれたり、励ましてくれたりするという。
スペインで私をいつも元気付けてくれていた菜の花
「本当にそうかもしれない。っていうか絶対そうだよ」と、私は思います。
この菜の花をいつもよく通る道端を初めて今日歩いて見つけた時、すっごく懐かしかったんです。
なぜかというと、菜の花は、スペインの800kmを歩いていた時に、いつもすぐそばにあってたびたび私を勇気付けてくれた植物だったから。
ほんとうに、なんか、会えたのがうれしくて。こんなこと書いたら?って思う人もいるのかもしれないけれど「久しぶりだね、また会えたね、うれしいね」って、私も語りかけたし、菜の花もそう話しかけてくれているような、なんとなくそんな気がしたのです。
心を開いて自分の足で歩いたら、それがどこでもきっとカミーノになる
今日は、ひさしぶりに、まるでカミーノを歩いているみたいな1日でした。
わたしは、あんなすばらしい気持ちには、カミーノを歩かないと、スペインまでいかないとなれないんだって思っていたけど、それは違うのかもしれない。
ちゃんと心を開いて、自分の足で歩いていたら、そこがどんな場所だって、たとえばいつも見慣れた自分の町であったって、自分にとっての「カミーノ」になりうるのかもしれないなって。そう強く思いました。
なんだか、最近の私って、このことを忘れてしまっては、思い出す、そんなことのくりかえしな気もする。
だけど、きっと同じ場所を堂々巡りしているわけじゃなくてちゃんと前に進んでる。
次にカミーノを、サンティアゴ巡礼道を歩きに行ける時には、自分の毎日をちゃんとカミーノの上みたいに生きて、そのうえでスペインへ行きたいって思います。
うまくいえないんだけど…自分のふだんの生活にないものを求めて、足りないものを求めて行くんじゃなくて、なにかを確かめるために、持ち帰るために、そして感謝するために、行きたい。
ほんといつものことながらぜんぜん抽象的すぎてうまく伝わらないと思うんですけど(笑)そう感じました。
ああ、本当に車を手放してよかったな。等身大の自分に、ひとつ近づいた気がする。
とっても素敵な、車のない生活の第1日目となりました。
それでは、また!
たまゆりでした〜!
P.S.
たまゆりブログに載せている写真は、基本的にすべて愛用カメラ「Canon Powershot G7X」で撮影しています。
本当に、日常の風景を撮るのにも、旅に持って行くのにもすっごくいい大好きなカメラなので、気になる方はよかったら以下の記事を読んでみてください。
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