インスタグラムの投稿より、ちょこっと加筆。
春の田んぼのあぜ道は、私にとってまるでたからばこみたいです。
お花屋さんで買ってくる可憐なお花も好きだけど、こうして田んぼで、太陽の下風に揺られて咲いている小さな野の花たちが、やっぱり身近でなつかしくって、大好き。
私は昔おばあちゃん、おじいちゃんとも一緒に岐阜に住み、小学校の前半まで育ったのですが。
その家の近くにも広い田んぼがあって、幼少期の私の遊び場所といえば、もっぱらその田んぼのあぜ道でした。
だから、こうして犬山に住んで久しい今でも、田んぼのあぜ道はとってもなつかしくて大好きな場所なんです。
場所は少し違っても、春になれば咲く花は同じ。
青くて小さくて、少し触れたら飛んで行ってしまう、おおいぬのふぐり。
昔はよく、紫色の細長い花を摘んで甘い蜜を吸ったほとけのざ。
水につけてくるくるまわして、小さな音を楽しんだ、ぺんぺん草、別名なずな。白くて小さくて、かすみ草をもっとちっちゃくしたみたいな可憐な花と、ハート型の鈴みたいなかわいい葉っぱが大好きでした。
それから、鼻を近づけると、太陽みたいな匂いがするたんぽぽ。
そんな花たちが、家の近くの田んぼの脇にいつのまにか咲き始めると、なんだかとってもなつかしくって、うれしくって、たまらなくなるんです。
今年も会えた〜!今年も春が来た〜〜!って。
なんか、これだけで毎年こんなにうれしくなれるって、私めっちゃ幸せもんなのでは?と思うほどに、うれしいです(笑)
愛犬とのおさんぽも、冬は私は寒いだけですが(笑)、この季節は私もめちゃくちゃ楽しいのでWin-winなんです!笑
ああ、今年もこの季節がやってきたんだ〜〜っ!!
うれしいな。本当にうれしいな〜!
いっぱいいっぱいお散歩に出かけたいです。
ほんとうに、ちょっと思い立って外に出てみるだけでも、こんなに楽しいことがあったりする。
できるだけ、そういう、さりげなくて身近なくらしの中にある綺麗なものを、ちゃんと見つけていられる自分でありたいな、と思います。
簡単なようで難しいことだけど、こうやって今日みたいに、犬や、花や、あったかい空気やぽかぽかの日差しが不意に教えてくれる。
そんで、そうやって受け取ったものを、こうして書いたり写真にしたりすることで、少しでももう一度この世界に返して行くことが、きっと私がすごく、いちばん、やりたいことなのかもしれません。
私が好きな詩人、工藤直子さんのことばに、こんなものがありました。
わたしは、なんでうまれてきたんだろう
この世に、どんなご用があるのだろう
わたしにもできる「この世のご用」はあるのだろうか
あるとしたら、それは、どんなご用だろう
…(中略)
それ以来、ひそかにあこがれている。
ねがわくば、地球をほれぼれと見つめる役目を受け持ちたいと。
地球に拍手を送る役目をいただきたいと。
そして地球に恋文を書きつづけるご用を果たしたいと。
そして、こう言いつづけたい。
地球、あなたのところに生まれてよかったよ。会えてよかったよ。
パタタ・パタタ・パチパチパチ
– 工藤直子 「新編 あいたくて」 あとがきより
地球にラブレター、いっぱい書きたい!
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