リアルタイム巡礼記

【巡礼記15日目】誰のせいにもしないで生きること。虹色の野花の道を行く。

みなさんこんにちは、たまゆりです!
ただいまスペインは18:30。まだまだ明るい真昼間!
今日は(今日も?)本当に素敵な1日だった。
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昨日はインターネットの使えないところに泊まっていたので、更新できなかった昨日の分の日記をどうぞ!

 

5/24
オルニジョス・デル・カミーノ〜イテロデラベガ(の近くのアルベルゲ)
歩行距離 29.4km

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今日はとてもよく眠れた。目が覚めたのは6:50で、準備をしてアルベルゲでパンにジャムにクリームチーズとコーヒーの朝食をのんびり食べて、ついでに昨日書いたブログもアップしたらなんだかんだで8時。

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今日はひたすら、緑と花と空と遠くの風車以外には何も見えない道を歩いた1日だった。

10kmくらい歩いた先のオンタナスという町で、昨日のアルベルゲでも一緒だったオーストリア人の男の子(まだ名前聞いてない)(しかもオーストリア人じゃなくてアメリカ人かも知れない!それも聞いてない!笑)に会い、アイスを買ってベンチに座って食べながら休憩。

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しばらく行くと雨がぽつぽつ。
雨がたまに降ったり、ぱあっと晴れたり、今日は一日中不思議なお天気でした。

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今日は本当に花がたくさんある道をずっと通ったので、しょっちゅう足を止めてしまって、ぜんぜん前に進まなくて困りました!笑

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道端に咲くいろんな色や形の花を写真におさめながら歩いて行くと、カストロヘリスという街が見えてきた。

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ここは古いお城や教会がとても素敵な風情ある街で、少し歩くと大きなスーパーもあるみたい。
うーん、本当はいけたら30km歩いて次の町へ行こうと思ってたけど…今日はここに泊まっちゃおうかな?という気持ちに。なぜって、私、数日前から、鶏の照り焼きが食べたくて仕方ないから(笑)大きいスーパーなら、きっと鶏肉もソイソースもお米も置いているはず…!!

そう考えながら、公営のアルベルゲに向かって歩いて行くと、見晴らしのいいベンチにまた例のオーストリア人の彼が。
彼は次の町まで行くつもりのようで、私はスーパーもあるしソイソース探したいし今日はわりと疲れたからもうここに泊まることにする!と言ったら、いやいや!あとたった10kmだよ!ライクナッシングだよ!そんなおじいちゃんみたいなこといわないで!僕らはヤングスターなんだから30kmくらいへっちゃらで歩けるよ!と言われる。

そんなに言われると、少し迷ってきたぞ。売り言葉に買い言葉(?)で、もし今から行く公営のアルベルゲが満員だったら次の町まで歩くわ!!と彼に向かって宣言。そして少し先の公営のアルベルゲを見に行くと、しっかり満員COMPLETOの文字が。
ほっほー!こうなったら腹くくって次まで歩いてやろうじゃないの!と覚悟を決め、昨日スーパーで買った固いサルシッチャとパンを歯でワイルドに噛みちぎり、気合を入れながら先へ進むことに。

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歩き出すとまたぽつぽつ雨が降って、しかも次の町へ続くのは山を越える急な登り道だった!!

ひいひい言いながら必死で坂を登って降りて、しばらく歩いていると、昨日バルで会ったアイルランドのおじちゃんが。
彼はなんだかいらいらしている様子で、聞くと、町の人に聞いたら次の町はあと3kmだというから歩いてきたら、ひどい山道で、しかも見渡す限り町なんてないじゃないか!3kmなんてうそだ!と怒ってる。早口でまくしたてられたので私の英語力じゃなんとなくしかわからなかったけど多分そういうことを言ってたはず。彼は自分の地図を持っていなかった、私の地図を見せ次まではあと6,7kmだと伝え、彼から離れた。

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そのあと一人で麦畑の中を歩きながら、考えていた。
私もオーストリア人の彼にハッパをかけられて、10kmだけなんてなんてことないよ!と言われてここまで歩いた。
途中、ぜんぜんなんてことなくないじゃん!山じゃんこれ!笑と思った。だけど私は1ミリも彼に対して恨んだり怒ったりする気持ちなんかわかない。むしろ感謝しているくらいだった。彼が私にくれたのはただのきっかけで、先へ行くと決めたのは私自身だったから。私自身が私を信じて決めたことだから、雨が降ってもひどい山道があっても、何が起こっても他の誰かを恨むことはない。

自分の進む道を決めるのを、誰かに任せたらいけないんだ、と思った。誰かに任せてしまったら、必ずその誰かを恨んで、その人のせいにしてしまう。自分が今こんなに大変なのは、あいつがあんなことを言ったからだ、あいつがこの道を行けと言ったからだ、と。
そうじゃない。本当は選んだのは自分自身なのに、誰かのせいにしてしまう。そして誰かを恨むことで、自分の心が荒んでしまう。

そうだ、自分の歩く道は自分で決めるんだ、と思った。
また、人生の練習。

 

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そう考えながら、相変わらず左右に花のたくさん咲く一面の麦畑の景色の中を歩いて行くと、少し先に古い石造りの建物と洗濯物が干してある庭が見えた。軒先のベンチでは、優しそうなおじさんたちが楽しそうに話している。

 

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暑さと疲れでヘロヘロな私がその前を通りかかると、おじさんの一人がスペイン語で、あらあら大変だったね、とても暑かったでしょう、少し座っていきなさいな、とベンチをあけてくれた。お礼を言って腰掛けて、ふー!!と一息ついていると、別のおじさんが喉が渇いたでしょう、とコップに注いだ水を持ってきてくれた。

とてもおいしいその水を一気に飲み干して聞くと、最初なんだかわからなかった石造りの建物は、ボランティアで運営されているアルベルゲだった。ベンチにいたのはこのアルベルゲの主人であるイタリア人のアウグストとジャンパウロ、そしてここに泊まっている巡礼のゲストたちとイタリア人のボランティアの人たちだった。
巡礼者の一人のおじさんが、ここはとても素敵なところだよ、と笑って言う。
泊まらせてもらえますか、と聞くと、もちろん!さあ入って、ようこそ!ととてもあたたかく中へ招き入れてくれた。

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建物は古い教会で、石造りの建物の中、食事をするテーブル兼受付とベッドと、お祈りをする場所が同じ一部屋にある。灯りはろうそくだけで、ベッドの横には外壁と同じ石の壁がむき出しになっている。もちろん、昨日泊まった新しいアルベルゲみたいに電子機器を充電できる場所もないし、インターネットもない。でもそんなことはどうでもよくなっちゃうくらい、全体が暖かな雰囲気でいっばいだ。とても素朴だけれど、端々にアウグストの心づかい、優しさが溢れた場所。まるで、自分が中世の巡礼者になったみたいだ。

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本当にここへ歩いてきてよかった!と思った。

 

今日何度もすれ違って、私にハッパをかけてくれたオーストリア人(アメリカ人?)の彼は、私の少しあとにここを通りかかったけれど、シャワーのお湯が出なさそうだし電気もないからやめとくよ、と一瞥して、もう2km先へ行ってしまった。
こんなに素敵な場所なのに、こんな出会いと特別な場所こそが私にとっては巡礼の楽しみなのに。もったいない、と感じたけれど、それは仕方のないことだと思った。色んな人がいる。彼には彼の巡礼がある。

 

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私は私の思うやり方を大切にして、私自身の心で進む先を決めて、これから先も歩いていこう。そんな風に思わせてくれた1日でした。

さて!これからアルベルゲでの晩ご飯。祭壇の前で、みんなで食卓を囲むのがとっても楽しみ。

 

そういえば、今まで撮りためたサンティアゴ巡礼道でのビデオを、iMovieというiPhoneアプリでまとめて、映画の予告編風の動画を作りました。
写真で見るよりさらに伝わる、この道の美しさが詰まったビデオになったんじゃないかな。よかったら見てみてください。

 

さあ!明日はどんなことが待っているかな。
それではおやすみなさい、たまゆりでした!
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つづきはこちら!

 

【巡礼記16~17日目】シスターに抱きしめられて。優しくなりたい、尽きることのない泉になりたい。みなさんこんばんは、たまゆりです! スペインは夜の9時。心地よいベッドの上でこの日記を書いています。 それでは、昨日と今日の日記...

 

 

 

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POSTED COMMENT

  1. なんちゃってcamino より:

    だいぶ遅くなってしまいましたが、私も峠を降りて来たら急に雲行きが怪しくなって、ベンチの巡礼者に声を掛けられ、ここで一体感に包まれた忘れられない一夜を過ごしました。
    サンニコラスは、ほんとにここだけ別の空気が流れています。
    夜中にトイレに起きて夜空に輝く星を眺めた時、中世の巡礼者になった気分でした。
    ここで声を掛けられ心と体(足)を清めてもらうか、素通りしてしまうかは縁なんでしょうね。

  2. tamayuri0123 より:

    なんちゃってcaminoさん
    お返事が大変遅くなり、申し訳ありません。
    同じくサンニコラスに泊まられた方のコメントを読んで、道の上でうれしくて仕方ありませんでした。ありがとうございました。
    本当にあんな素敵な場所に縁をいただけたこと、心から幸せに思います。
    あの夜にあの場所や彼らから受け取ったあたたかなものを、日本に帰った今、自分の周りへと再度渡す使命があるような気がします。

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