みなさんこんにちは、たまゆりです。
いま、日本への帰りの飛行機の中でiPhoneのメモ帳にこれを書いています。
ありのまんま胸に溢れ出てきたものを書いたので、たぶんいつにも増してかなり抽象的かつポエティックかつ熱い文章ですが、おゆるしください(笑)
*
明日の昼にはもう日本にいる。家に帰ってる。
率直な気持ちは、不安と、わくわく。
不安は、たぶん、この旅のなかで、巡礼道を歩くなかで、わたしにかかっていた魔法が解けちゃうことがこわいから。自分に魔法をかけつづける、そのことを忘れないように。できるかな。守れるかな、魔法。
フアンもそう言ってくれた。どうして彼はいつもこんな力のある言葉をくれるんだろう。一体どんな道を通ってどんな景色を見て、どれだけのものを乗り越えてあの場所に立っていたのかしら。黒曜石みたいに光る月明かりの海、それを見渡すテラス。彼の魂、心が立っている場所はあの地中海の夜の眺めによく似ている。
たまたま道が重なったことが奇跡みたいに思えるほどの、きっと透明な螺旋階段の上の上にいるひと。確かに同じ場所にいたのに、遠かった。
わたしもこれから泣いて笑って、傷付いて心折れていやんなってでも立ち上がって奇跡みたいに嬉しいことに出会って、主人公みたいに生きて、そうやってそこまで追いつきたい。あの月明かりのテラスへ。それは私の夢。
「きみはきみだけの道を生きるんだ。笑って。醜いことやルールに目を向けるのはやめて。きみは小さくてシンプルなものごとのなかに大きな宝物を見つけることができる。それはきみのようなひとにしかできないことだよ。きみを包むこの世界を、よく聞いて、見て、感じて。きみはすばらしい世界の聞き手だ。この旅で得た魔法を、きみが日本に帰っても強く守り続けることを望んでるよ。」って。
私はこんな言葉をくれるひとを他に知らない。彼はきっとすばらしい瞳を持ってるのね。ひとのすばらしいところを、その人の魂の芯を見つめるすばらしい瞳。澄んだ瞳。だから胸に深く優しく強く刺さるんだ。その眼差しはきっと愛だ。
魔法、守るよ。あの日雨上がりの菜の花畑の真ん中で、あなたが見つけてくれたわたしを。あの日のシンプルで、クリーンで、素朴なわたしを。守る。
あなたに見つけられてほんとうに幸せだった。ずっとこんなふうに、だれかに見つけられたかったんだ、わたし。
神様ありがとう。私は私の素朴で清潔な心を守る。育む。そしてもっときらきらになったそれを、いつかあなたにもう一度見せられる日を楽しみにしている。
そう、不安とわくわく。いまの気持ち。
大丈夫かな、わたしはわたしの心を守れるだろうか。魔法を守れるだろうか。不安。だけど、きっと大丈夫。
あなたに出会えたわたしだから。巡礼の道の上で、いろんなひとが見つけてくれたわたしだから。わたしはわたしが見るものを、聞くものを、感じるものを、わたしの素朴で清潔な飾らない心を通してあげたい。だれかに。
この世界の美しさを、ここに生まれた幸せを、わたしの言葉で、わたしの笑顔で、わたしの泣いて笑って生きるその毎日で、瞬間で。
それをね、ほしいって、素敵だって、見つけてくれるひとがいっぱいいたの。巡礼道の上には。それがほんとうに嬉しかった。わたしはわたしだけの心で、きっとだれかになにかをあげられる。
それが嬉しくて仕方がないの。
そして、また、もうだめだ、って思う時が来たら、またあの道がわたしを呼んでくれるのでしょう。おいで、って。歩きにいらっしゃい、って。またいつでも抱きしめてくれる気がするの。大好きな道。わたしの帰れる場所。
それは、わたしを抱きしめてくれたアルベルゲのシスターやオスピタレロさんやアウグストやジャンパウロ、バルのおばさん、一緒に歩いたたくさんのたくさんの仲間たち、フアンさん。彼らと同じ顔を持ってる。
あの道は、彼らの笑顔と、優しい腕や頬と、同じ色の光でわたしを包む。
植物も花も空も風も石も水たまりも雨も太陽の光も、牛も馬も羊も猫も犬も鳥も。ぜんぶが同じ色のあったかい光。きっとわたしの帰る場所。
そう、わたしには、あの道がついてるんだ。カミーノで出会ったひとたち、出会ったものぜんぶがついてる。だから大丈夫。ぜったいに。
それがいまの気持ち。
わたしはわたしの素朴で清潔な心を守る。魔法を守る。
多分頼りないけど、いっぱい躓くけど。それでも何度でも立ち上がりたい。
そんな宣誓を空の上からお送りしました。
メールフォームから頂いているメッセージや、ブログのコメント、ツイッターにお送りくださったDMなど、すべてほんとうに嬉しく拝見しています。
日本に帰ったら、今更ながら前のめりな(笑)熱いお返事を書きたいと思っています。
メッセージやコメントを下さった方、それにブログを読んでくださっている方、ほんとうにほんとうにありがとう。みなさんがわたしのブログを読んでくださって、みなさんに画面を通してでもお会いできて、見つけてもらえて、ほんとうに幸せです。
それでは、きっと次回の更新は日本から!
たまゆりでした!
◆恋の行方の、決着編はこちら。
◆三年後、もう一度スペイン巡礼の道を歩くことになりました。
巡礼お疲れ様でした!
私は4年前に歩きました。
その道すがら、一瞬すれ違った人と今日4年ぶりに逢う約束をしていて懐かしいなぁ~と
サンティアゴ検索していて辿り着きました。
帰った後もいっぱい奇跡が待ってますよ☆
本当によく頑張ったね!!
このブログを読んでるだけで、どれだけ素敵な場所だったか、素敵な経験をしたのか伝わってくるようなすごく瑞々しい文章だったよ。
だからきっと魔法を守るだけじゃなくて、誰かを魔法にかけちゃうくらいの影響を与えられるよ!
巡礼のこと、これからの事、たくさん話をするのを楽しみにしてる。
セントレアで待ってるね!
きみえさん
こんにちは。ここへお越しくださり、そしてコメントまでくださりありがとうございます。
四年ぶりにカミーノでのお友達に会われるなんて!素敵すぎます!!!
私も帰国して三日が経ちましたが、まさにきみえさんのおっしゃるとおり、毎日奇跡がいっぱいです。
歩き終わってもあったかいパワーに守られているような気がします。
Fratello Grande
本当にありがとう!!
読んでくれていてうれしかったよ。
これから、一緒に誰かをいっぱい魔法にかけたいね。がんばろうね。
なんて素敵なんだろう!読んでて涙が出てくる。たまゆりさんの文章を読みながら、私自身に重なるんだよね。たまゆりさんの想いに出会えて、嬉しい。
私は、昔一人旅に行って、魔法を解いてしまったから。
解いてしまったのは私自身だけど、また魔法を思い出して、ちゃんと本当の自分を思い出して今ここを生きていきたいって思えたよ。
本当にありがとう。何だかランダムに読んでるけど、大事に大事に読ませてもらいます☆彡
写真も景色も素敵。私が魔法にかかったのは海だったから、地球の美しさをこうやって見れて嬉しい。
ericoさん
私もericoさんに出会えて嬉しい〜〜!!亜希子さん、紘矢さんに感謝です。
私も今までいろんな場所を旅してきて、その旅の間だけ魔法がかかっても、帰ってくると解けちゃってたの。どうにかしたいって思っていたけど魔法をかけ続ける方法が何も見つからなかった。だけどそれを繰り返したからこそ今があるのだって思うし。
少しでもこの巡礼道の、というか地球の、人々の、本来みんな持っている力のあったかさや大きさ、懐の広さを感じ取ってもらえたら嬉しいです。
たまゆりさん、ありがとうございます☆
本当に山川さんご夫妻に感謝です⋆*❁*⋆ฺ。*
わたしも魔法を繰り返し使おう。
もう、ちゃんと、自分の中にあるから。
私も、使いながら、使うことで、守る。
旅って、自分の本当の部分、あったかいハートに触れられたり、出会う人のそこに、触れられたり。
それをこうやってブログで伝えてくださって、たまゆりさんありがとう☆