リアルタイム巡礼記

【旅の回想録】パンプローナの雨の夜。はじめての挫折と悔し涙

みなさんこんにちは、たまゆりです。

いよいよ明日(もう日付が変わって今日ですね)は、京都でのカミーノ同窓会!

まだ、ぎりぎりご参加受け付けてます!

夜には今出川から京都に移動して「懇親会」ということでみんなでごはんを食べる予定で、そちらのみの参加もお待ちしております。

サンティアゴ巡礼から帰ってきたばかりだということで、今回のカミーノ同窓会で簡単にわたしのカミーノのようすの報告をさせてもらえることになりました!ドキドキ!

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まだまだ使いこなせていない相棒MacBook Airで、こんな感じのプレゼンを作成しました。ちゃ、ちゃんとできますように…!

私がサンティアゴ巡礼に行こうと思った理由・経緯から、実際に行くまでの準備・トレーニング、便利だったアイテム、行程の決め方、写真とともに追う巡礼道のようすなど、わかりやす…いかはわからないけど(笑)、まとめています。

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せっかく作ったので、みなさんに見ていただけるよう、後日こちらでも同じものが見られるようにしますね。

さて、今日はいつもと趣向を変えて…。

サンティアゴ巡礼を歩いていた最中には書ききれなかった想いや、特に印象的だった日のことを、載せきれなかった写真も合わせて、回想しながら書いたものを投稿したいと思います。

シリーズとしてつづくかどうかは分かりませんが、お読みいただけましたら嬉しいです。

まだまだ書きたいことがいっぱいあるから、忘れないうちに書きたいなぁ…!

というわけで、今日は、カミーノを歩いた中でも、いちばん大きな挫折の1日。はじめて壁にぶち当たった、パンプローナの一夜にタイムトリップです。

*  *  *

パンプローナの夜。私は大きくて薄暗いアルベルゲの部屋のすみっこの上のベッドで、泣きながら眠っていた。

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外は雨。寒くて、足はもう、動かせないんじゃないかと思うくらいに痛かった。

美味しそうなバルはたくさんあったけど、どこかのお店に入る勇気や気力すら湧かなくて、足を引きずってありついたあの日の夕食はバーガーキングのチキンバーガーだった。

お風呂もサボって、ベッドで寝袋にくるまって声を殺しながら泣いて、泣いて、泣き疲れて、眠った。

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涙の理由は、もう、とにかく、悔しかったからだ。

悔し泣き。

それって、もしかして、私の今までの人生の中では珍しい泣き方だ。本気で悔しくてあれだけ泣くなんて、初めての経験だったかもしれない。

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初日、二日目から、追い越されつつもなんとか追いついて、励ましてくれて、抱きしめてくれて、笑いかけてくれる仲間たちと離れるのが嫌だった。置いていかれたくなかった。一緒について行きたかった。

だけど思うように動かない足。

たぶん、昨日までと同じようなペースで先へ進もうとするのならば、私の足は持たないだろう。

膝の痛み。筋肉痛。足首の違和感。足のマメ。そのすべてが、私の足をこれ以上前に進めなくさせていた。

みんなは余裕しゃくしゃくなのに。初日に出会った貝殻のピアスが素敵なスウェーデン人の彼女は「15kmもエクストラカミーノして、バル巡りしてきちゃった!」とか言ってる。どうしてそんなに元気なの?

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この状態でどうやったってみんなと一緒に歩いて行くのは無理で、だけど置いていかれたくなくて、人生で、多分初めて見つけたくらいの優しくて楽しくて大好きな仲間たちからはずれ、ひとりぼっちになるのが嫌で、怖くて。

だけど、無理をして歩いて、これ以上、足を痛めて、この巡礼の旅をリタイアしなくてはならないことになるのは、本当に、絶対に、いやだった。

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私はこの旅に人生をかけていた。かけていた、という言い方はおかしいかな。この旅を成し遂げられないなら、諦めて帰ってしまうとしたら、私はその後の人生を立ち上がって歩いていけるような気がしなかったから。

激しい葛藤だった。足と同じくらい胸がずきずきと痛く、泣いても泣いても涙がボロボロとあふれて嗚咽がもれた。

ツイッターにも、こんなふうに弱音を吐いた。

その時の私を助けてくれたのは、巡礼道を何度か歩いて、出発前からいろんなことを助けてくれていた、洋平さんからのメッセージだった。

「 一度離れても、きっとまた思わぬところで一緒になる」

会える人とは、また会える。

「それがカミーノ。」

この言葉が、私のことを救った。

そして、そのとき思い出したのだった。

初日のピレネー山脈越えで何度も何度も反芻して心で唱えていた「KEEP YOUR PACE」という言葉。

そうだった。「KEEP YOUR PACE(じぶんのペースで)」、「LITTLE BY LITTLE(少しずつ)」「KEEP GOING(前へ進み続けろ)」。

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初日の私ができていたこと。あの日、何度も休憩して何度も座ってゆっくり歩いた私がアルベルゲにたどり着いたのは、みんなと比べてかなり遅かったけれど、それでも心は信じられないくらい晴れやかだった。あの日。

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そっか、そうだ。自分のペースで歩かなきゃ。私は久しぶりにそのことを思い出した。

どうしてこんなにも慌てていたんだろう。自分の心を、体のことを無視して。

その日の日記にも書き残されている、その時の私に啓示みたいに思い浮かんだ、一編の詩。

いそがなくたっていいんだよ
オリイブ畑の 一ぽん一ぽんの
オリイブの木が そう云っている

汽車に乗りおくれたら
ジプシイの横穴に 眠ってもいい

兎にも 馬にもなれなかったので
ろばは村に残って 荷物をはこんでいる

ゆっくり歩いて行けば
明日には間に合わなくても
来世の村に辿りつくだろう

葉書を出し忘れたら 歩いて届けてもいい
走っても 走っても オリイブ畑はつきないのだから

いそがなくてもいいんだよ
種をまく人のあるく速度で
あるいてゆけばいい

– 岸田衿子さん「南の絵本」より

いそがなくていいんだ。ろばはうさぎにも馬にもなれない。ならなくたっていい。

私が初日に出会った仲間たちはみんな体力がもりもりあって、私がこんなに痛む足を抱えているのに、彼らはぜんぜん、楽しそうに、余裕に見えた。

私はそんな彼らにずっと追いつかなくちゃって思っていたんだ。

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だけど違う。私は私のペースで歩くんだ。

そして、私は私のペースで歩いて、みんなはみんなのペースで歩いて、そうして、もしかしたらまた会える日が来るかもしれない。

そう思ったら、心が晴れて、うれしくて、またボロボロ泣いた。

私は私にできる速さで、ゆっくりだとしても、歩いていこう。これからも。

明日はパンプローナから4.7kmのシスール・メノールを目指すことに決めました。
また新しい出会いが待っていることでしょう。楽しみだ。

– 2016.5.13 リアルタイム巡礼記【巡礼2~3日目】悔し泣き。ろばは兎にも馬にもなれない。より

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明日はゆっくり眠って、少しだけ歩こう。そう決めたら、心が軽くなった。

広くて薄暗いアルベルゲの片隅で、涙が乾いてパリパリのほっぺを枕にあずけて、ぐっすりと眠りについたのでした。

つづく…かも!

*  *  *

ここまでお読みいただきありがとうございました。

プレゼンを作っていて思ったのですが、そういえば、まだフィステーラのことも書いてない…!書きたいことがいっぱいです。フッフフ!

では、今日はここまで。

おやすみなさい、たまゆりでした〜!

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