準備・持ち物

ここが失敗!スペイン巡礼北の道の旅の反省点と、次の旅に向けての改善点

 

みなさんこんにちは、たまゆりです!

実は今、数日の休暇をいただいて山を降りて地元犬山に帰省をしております。

 

久しぶりにまとまった時間がとれる〜〜!!

そういうわけで今、なかなか時間がなくてできていなかった、今年5月のサンティアゴ巡礼北の道・プリミティボの道についての振り返り、自分の中での消化作業をしています。

 

リアルタイムで書いていた巡礼記も、まとめてお読みいただけるようになりました。

スペイン巡礼2019・北の道旅行記まとめ。海と山に囲まれ、自分と向き合う孤独な旅。 私、たまゆりが2019年5月から6月まで、スペイン巡礼・北の道を旅していた当初、リアルタイムで更新していた旅行記です。 ...

さて、振り返ってみると、今回の旅はかなり「失敗した〜!」ということの連続だったように思います(笑)

途中で体調を崩してしまったり、装備や携行品にも不備・不満があったり、日程にも余裕がなくて精神的にも余裕がなく旅を楽しめなかったり…

 

そういうわけで、まずは、今回の旅で失敗したと思う点・反省点をまとめていきたいなと思います。

自分自身の次の旅に向けた準備と同時に、これから巡礼の旅(特に北の道・プリミティボの道)を考えていらっしゃる方の準備にもなにか参考にしていただけたなら幸いです。

 

失敗① トレーニング不足

私の趣味は登山で、5月に北の道の旅に出発する前にも、ひと月に1,2回程度冬の山に登っていました。
また、出発前の数ヶ月前からは日常生活でも電車やバスを使わずに通勤で歩くようにするなど、それなりに足や体を慣らしていたつもりでいました。

しかし、実際巡礼の道を歩いてみると、道のアップダウンがきつく、また気候も雨が多かったり暑さが厳しいなどで、予想以上に体力を要することがわかりました。

その結果、足が筋肉痛になったり、休んでも翌日まで疲れが残ってしまうことも多かったように思います。

 

失敗② 体調管理の甘さ

トレーニングによって基礎的な体力をつけるのと同じくらい見落としてはいけない大事なこと。
それは
「日々自分の体の声を聞き、その都度コンディションを整える」ことではないでしょうか。

疲れた体を回復するには、栄養のある食事と、休息が不可欠です。

しかし、慣れない異国の地でなかなか思ったように摂りたい食事がとれず簡単にパンだけで済ませてしまうことも多かったり、アルベルゲでもいびきの音などが気になりよく眠れないまま翌日出発してしまったり…

 

今回は特に、基礎体力面以上にそういった日々の体調管理をおろそかにしたことで、風邪や怪我などのトラブルにつながってしまったと思います。

 

失敗③ 日程の余裕のなさ

上記の失敗が生まれたのは、日程にあまり余裕がなかったということもひとつの原因だったと思います。

今回は、巡礼をちょうど終えられるギリギリの日数、余裕があっても数日、という状態で行程を組んでいました。

そのことで「今日○km歩かないと、間に合わない!」などと考えてしまい、どうしても焦りが付きまとい、無理をして1日に長い距離を歩いてしまう、先を急ぐことにつながってしまったのではないかと思います。

また、スペインに到着してすぐ空港泊をして、翌日出発地のイルンへ行ってしまったのも良くなかったな…と反省しています。

到着後は長い移動や時差ぼけで疲れもたまっているので、しっかりとその疲れを取り体調を整えてから巡礼の旅に挑むべきだったと思います。

 

失敗④ 天候に対する準備不足

北の道で一番苦しんだのは、その雨の多さでした。

出発前から「北の道は雨が多い」ということはわかっていて、それを踏まえて準備をしていたつもりではいましたが、実際歩いてみると「甘かったな〜」と感じました。

例を挙げると、雨具のしょぼさ(笑)

出発直前にAmazonで慌てて買った安物のレインポンチョは、着脱がめんどくさかったり風雨にさらされるとバサバサ音を立てて非常に歩きにくいなどのデメリットがありました。

また、レインウェアも手入れがきちんと行き届いていないものを使ってしまっており、あまりに雨に降られ続けて水をはじかなくなるなどのトラブルがありました。

 

また、着替えの不足や素材選びにも問題があった気がします。

雨が多かった北の道では、なかなか洗濯物が乾かず、翌日も濡れた靴下や半乾きのシャツを着なくてはいけない場面も多々ありました。それらが小さなストレスとなり、旅を楽しみきれない原因を作ってしまったようにも思います。

 

失敗⑤ 情報不足・ネット環境の不備

今回は、スペイン語版の北の道ガイドブックを持参していました。

しかし、やはりスペイン語なのでなかなか活用しきれず、結局現地で勧められたスマホアプリ「Buen Camino」を使うことがほとんどでした。

しかし、私は今回現地SIMなどのネット環境を用意していなかったため、得られる情報にかなり制限がありました。

道に迷った時に地図で現在地を確かめたり、宿の有無を知りたいときなど「今ネットが使えたら…」と思う場面が多々ありました。

 

失敗⑥ 先入観による楽観視と、過度の期待

私にとって今回の旅は、2016年に歩いたフランス人の道に続く2度目の巡礼でした。

1度目は今回以上に体力も少なく、準備も慣れない状態でしたが、大きなトラブルもなく楽しんで歩くことができました。(ビギナーズラック的な部分と、天候や気候、環境の違いは大きかったと思います)

その経験により「今回も、まあなんとかなるだろう!」という甘えが自分の中にあったのはかなり大きかったと思います。

また、北の道を歩いていても、どうしても毎度、前回歩いたフランス人の道と比べてしまう自分がいました。

同じ聖地を目指す巡礼道でも、それぞれは別の旅でありまったく違う環境や表情を持つのだということを、頭ではわかっていたつもりでした。
ですが、前回の旅と同じように受け入れられるのをどこかで期待し、その期待が外れると勝手に落胆している自分がいたように思います。

結果、過去の経験に囚われて、北の道やプリミティボの道ならではの魅力を見逃してしまう部分も多かったのではないかと反省しています。

 

 

以上が、今回の旅のおもな反省点です。ウッ…自分で書いててなんか落ち込むわっ!!!!

北の道、プリミティボの道、私の力不足で楽しみきれなくて本当にごめん。

 

で。

そんな失敗を踏まえて、次の旅にも向けてどのように改善できるかを考えていきたいと思います。

 

改善① 体力と知識をつけ、健康に気を配る。

・出発の少なくとも半年くらい前から、食生活に気をつけて、長旅に耐えられる体力をつけておくように心がける。免疫も整えて、風邪をひきにくい体づくりをする。

・体を鍛えるのはどれだけやっても損はない!たくさん歩く、山に登る、運動をする。

・旅中の食事の知識を身につけておく。運動後に必要な栄養素とそれを補給できる食品、現地でも手に入る食材の事前リサーチ。サプリメントなどの活用も視野に入れる。効果的な行動食選び。

 

改善② 雨対策はしっかりと。

・雨よけの装備はケチらない。ちゃんとしたものを買い、ちゃんと機能するよう手入れをする。

・やっぱりなんだかんだ上下セパレートの山用雨具が安心かも。ザックの中の荷物はレインカバーだけだと心許ないので、防水のスタッフバックで荷物を小分けするなどの工夫をする。

・靴下や下着、肌着などは、多少値段は張ってもとにかく速乾性のものを選ぶ。

 

改善③ 日程と資金に余裕を持つ

・800kmを1日あたり15〜30kmで歩く一般的なタイムは、33〜35日。それより少なくとも移動日は抜いてプラス10日くらいは見積もって、日にちが余ればどこかでのんびりするような余裕のある計画を立てておく。

・連泊や、体調を崩した際のホテル泊などにも躊躇なく対応できるように、資金にはかなり余裕をもたせておきたい。

 

改善④ ネット環境を整える

・SIMフリーのスマホを持っていき、現地でプリペイド式のSIMを買う。

・スマホのGPS地図による道迷い防止や、宿の手配、お店やスーパーを調べるのに活用する。

 

改善⑤ 他人や過去の経験に縛られない

・難しいことだけど…新鮮な気持ちで与えられた経験を思い切り楽しむ。期待をしすぎない。答え合わせのような旅は面白くない。

 

 

うん、こんなところでしょうか。

今回は、巡礼の旅に関する反省点をいろいろ書いてみました。

 

私も、今の山小屋生活が終わったら、10月後半からふたたびイタリアの巡礼道「ヴィア・フランチジェナ」を歩く予定です。

それに向けても、今回の反省を生かして準備を進めていけたらなと思います。

 

同じように、海外での歩き旅を目指されている方に少しでも参考になる部分があれば幸いです。

 

 

それでは、ここまでお読みくださり本当にありがとうございました!

たまゆりでした。

チャオー!

 

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POSTED COMMENT

  1. ふるふる より:

    たまゆりさん
    今回の件…過度の期待という点について。
    特にフランスの道と比べるのは仕方ないと思います( ┰_┰)
    私達もそうでした。
    でも、反省するというより、正直、その感想は事実だと思います!
    歩くことへの意義があるのがカミーノデサンティアゴかもしれませんけど、その道中に景色の素晴らしさ、バルやカフェでのペリグリーノたちとの交流、ここらへんも含んでフランスの道は楽しかったのだと思ってます。
    比べて北の道は…という感じです。
    私はフランスの道のようなものを求めていたので、ハッキリと北の道は私の求めているカミーノデサンティアゴではないと断言します。(-“”-;) 
    私もたまゆりさんみたいに、歩いてる最中に色々考えちゃいましたけど、終わってみて『歩いたから、やったからと全部を肯定して受け入れなくてもいいのかな』というのが、私の感想です。
    だって、気持ちがのったり、楽しんだりって自然なことだし、世の中広いから合わないこともあると思うんですよね。

    今回は私は北の道の途中からしか歩いていないんですが、来年あたりに歩かなかったところを歩こうと予定していましたが、相方と話してやめました。
    また歩くならフランスの道ということにしてます。
    きっとフランスの道はもう一度歩いても楽しめると思っているので(^_^)

    たまゆりさんは次なるプランがあるので、またその報告も楽しみにしてます!!

    • たまゆり より:

      ふるふるさん

      お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありませんm(_ _)m

      温かいコメント、すごく嬉しかったです。ありがとうございます。

      たしかにふるふるさんもおっしゃる通り、フランス人の道と、北の道は全く違ったものでしたね。
      私の中でも、かなり葛藤がありました。カミーノなのにこんなに前と違って楽しめないでいるのは、私自身が力不足だから、それだけが理由なんだと、思い込んでいました。

      でもきっとそうじゃないんですよね。
      道の様子や環境はたしかに二つのルート間で大きく違っていて、そこから受け取る経験も全く違う。それをどう受け止めるのかは歩く人の自由。
      義務じゃないんだから楽しみ方も人それぞれ。

      ふるふるさんのように考えられることも、ものすご〜〜〜〜〜〜く理解できます。
      だって…きついんだもん、北の道!!笑

      私はやっぱり、歩くのが好きだというのと、きついのもひっくるめて一周回って快感に思えるというのと(笑)、新しい物好きな飽きっぽい性格なので(笑)、また新しい場所に挑戦してみようと思います。

      私も遠くない未来、またあの楽しくて素晴らしかったフランス人の道を歩けたらいいなぁと思っています。
      ふるふるさんも、また次の旅の計画、楽しみですね☺️

  2. あかね より:

    初めてメッセージさせていただきます(^_^)
    私は来月の2日から、フランス人の道を歩いてきます。

    巡礼の道は前から知っていたのですが、なかなか一歩足が出ずにいました。だけども、たまゆりさんのページを見て、これは自分で体験しなくては!!と思い、思いきって挑戦してしてきます( ´ー`)
    正直にいいますと、やはり反省点をきいてしまいますと、しりごみしてしまいすね(^_^;)))しかし!!私の重たい足を落ちあげてくれた、たまゆりさんの経験を肝にめんじて歩いてこようと思います。たしかに、楽しいことばかりが道じゃないですよね。意外に、くやしかった事とか、失敗したーって思った事の方が、後になって自分の武勇伝とかになりますよね( ^▽^)(楽観的過ぎますかね(笑))

    頑張ってきますので、またゆりさんもまた頑張って下さい!!
    自分勝手な意見になってしまいましたが、これだけは言いたくてメッセージさせていただきました(^_^)

    • たまゆり より:

      あかねさん
      お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありませんm(_ _)m

      私の巡礼記などを見てくださり、思い切って挑戦しようと思ってくださったとのこと、なによりも嬉しく思います。
      私も初めてのスペインの巡礼旅に出かける時は全然勇気がなくて、本当に大丈夫か〜?ってことばかりで。でもすごく行きたくて、手探りで準備したことよく覚えています。

      今頃、どのあたりを歩かれているのでしょう。

      大変だったことや辛かったこともひっくるめて振り返った時笑顔になれるように。
      この先もあかねさんの旅が楽しいものでありますように*

      応援しています。

  3. リターンライダー より:

    お久しぶりです。トシです。
    北の道、君の言う通りです。たまに海岸沿いの崖から素晴らしいビスケー湾の景観が見られるけれど、リゾートとコンドミニアムとキャンピングカーと舗装路の印象が強い。巡礼路とは思えなかった。
    またスタート直後の嵐の三日間は辛かったね!
    これはまずいぞ、と私も不安になりました。
    田舎のバルで何度かエウスケラを教えてもらった思い出は貴重な経験だったけれど。
    私達はサンチアゴで旅を終える君とお別れしてポルトガルの道を歩いたけれど、私もやはり2017に歩いたフランス人の道が好きですね。
    ヨーロッパの人達は暑い、観光化されすぎ、と言うことで嫌う人が多かったが、寂れ行く古い村や橋、ロマネスク教会、対照的な都会の大聖堂…お気楽な観光目線ですが驚きの連続でした。フランス人の道には連続性があり昔の巡礼者の姿を容易に思い浮かべることが出来ると思います。
    今回歩いたルートはメジャーではないので巡礼者の殆どはヨーロッパ人でしたね。君も感じたと思うけれどドイツ人の多いこと!参ったね。
    ああ、今ヨーロッパ社会の中に居るんだ、と思った。エキサイティングだけれど気後れもあったな。

    君となんどかアルベルゲで一緒になったが、本当に一人でよく頑張った。読者のために反省や失敗を紹介しているけれど巡礼者の持ち物は限られているから受け入れていると思いますしやりきった満足感もあるでしよ? カミーノは色んな感情を沸き起こさせる素晴らしい道です。

    帰国して初めて今日君のブログを訪問したけれどまた再訪したいと思います。
    Fight with love!

    • たまゆり より:

      トシさん、お久しぶりです!
      その後、お元気そうでなによりです。

      北の道とフランス人の道は、ぜんぜん雰囲気が違いましたね。初めて歩いたのがフランス人の道だと、どうしてもそれを基準に考えてしまうなぁと思いました。
      もっと欧州中色んな道を歩き慣れていたりするような、ヨーロッパ諸国出身の方達だったりすると、逆に北の道のような巡礼路の方が普通なのかもしれませんね。
      フランス人の道ではあまり感じなかったことですが、北の道を歩いて、やはりスペイン…というかヨーロッパ諸国と、日本との文化や生活スタイル、感性は大きく違う部分があるのだなぁと感じました。歩いた当時は勝手がわからず、なかなか馴染めず、辛いと思ったりもしましたが…いまになって考えてみると、かけがえのない勉強だったなぁと。
      きれいなことばかりの旅ではなかったから、向き合ったり消化するのに時間はかかってしまいましたが…人生の中の大事な大事な肥やしとなる旅だったと思います。
      トシさん、トリさん、カルロスには本当に道中たくさんたくさんお世話になって…。困っている時は労を惜しまず助けてくださり、でもあくまで、自立して歩くことを大切にしてくださったこと、本当に心から感謝しています。みなさんに出会えてよかったです。
      また元気でお目にかかれることを、楽しみにしています!

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