みなさんこんにちは、たまゆりです!
またまた少しお久しぶりのブログ更新&近況報告になってしまいました。
ただいま、山小屋の窓の外はものすごい荒れ模様。台風の影響で強い雨風が吹いて、周りの植物たちはみんな飛ばされてしまいそうです。
そんな中でも、頑丈な山小屋の中にいれば雨風の影響もなくとても安心して過ごせます。
2600mの高山の世界で、ここにだけ人が集まって生きているのがとても不思議で、人間っておもしろい生き物だなぁなんて改めて思う。
小屋の近くに住むライチョウの親子たちもどこか安全な場所に隠れているといいのだけどな…。
さてと。
最近は、お盆休みや山の日の三連休の影響もあり、山小屋の日々のお仕事でとっても忙しい毎日を過ごしておりました。
そんな中でも、ものすごくリラックスできるのは、仕事が全部終わってご飯も食べた後の、寝るまでの自由時間。
あったかい飲み物をカップに入れて、ひとりでこっそり夜闇の縦走路の方まで歩いていって、地べたに座り込んで、なにをするでもなくぼーーーっと月明かりの下の稜線や、星空や霧の模様、時には遠くの積乱雲越しに光る雷光、そしてハイマツの甘い香りや遠い谷間の川のせせらぎの音に五感を澄ませていることもある。
かと思えば、一緒に働いているみんなでわいわい言いながら、ほんとうにどうでもいいようなバカな話をしてふざけながら、流れ星を探したり、遠く眼下に上がるどこかの町の小さな打ち上げ花火を眺めることもある。
みんな誰からともなく外に出てきて、翌朝になれば内容も覚えてないようなしょうもない(笑)他愛もない話を、お客さんの迷惑にならないように声を殺しながら(でもたまにこらえきれなくて笑ってしまいながら)するのは、ほんとにほっとできる。
その時間が今、なにより幸せです。
ものすごく貴重な、二度と来ない夏を過ごしている、そんな感じがして、ちょっと切ないような気持ちにもなったり(笑)
なんかね、なんだろうな、学生時代の夏休みみたいな…
いや、実際は毎日仕事もめちゃくちゃ忙しいし、遊んでるっていう感じではないのだけど…ある意味家族よりも長い時間を毎日共に過ごす仲間たちだから、なんていうか毎日が濃くて。
みんなとまだ出会って1ヶ月ちょっとしか経ってないし、お互いの人生や価値観や状況をそこまで詳しく知っているかと言われたらそうでもないんだけど(笑)
それでも一緒に日々忙しい毎日の仕事を切り抜けたり、時にはぶつかったりイラっとしたり軽い喧嘩もしながら、助け合ったり励ましあったりしながら、1日の始めと終わりには一緒にごはんを囲みながら過ごしていると、お互いの背景にある「情報」はよく知らなくても、まるで家族みたいに思えてくる。それぞれの底にある優しくてちょっと不器用でイイ奴なんだっていう人柄が見えるから。
そして、そんな濃密な時間だけれど、みんなで星を眺めたあと「また明日、オヤスミ」ってそれぞれの部屋で眠りにつく時にふと、この仕事が終わったらみんなそれぞれの人生に帰っていくし、きっと私の知らない表情で、私の知らない家族や友達や仕事仲間に囲まれてみんな生きていくんだなと思う。
同じメンバーがこうしてここに揃う夏はもうきっと二度とこないのだろうなぁ。そんな風に思うと、ほんとうに、卒業前の合宿旅行の夜のように思えて胸がぎゅっとなることがある(笑)
だからね、なんだかんだで毎年、山小屋に働きに来てしまうんだって人のきもちがわかる気がするな。
とにかく、そんな濃密な時間です。
それからもうひとつ、私を日々元気づけるものがあって。
それは、今働くこの場所を、現在の「日本一の山小屋」の形にまで押し上げた、ボス(社長さん)の存在です。
ここへくる前に働かせてもらっていたお店の社長さんも、同じように尊敬できる方だったから、ここのボスとお会いした時も「あ、同じだ!」と思った。
経営やビジネスへの情熱、才覚はもちろんなんだけれども、それ以上に、すばらしい経営者という人は、なによりもその心に持つ原動力たる愛がとてもとても大きくて深いのだという気がします。
私が思うに、この小屋がこんなにも人気があってたくさんの人が毎日ここまで登ってくるのは、大きな意味でいえば、あの人の愛に触れるためなんじゃないかなと思う。
時に厳しいけれど、同時におおらかで広い愛と笑顔を持ち合わせた人。
人の中に立ちながら、それでいて自然にまっすぐ向き合いながら、全霊でそれらを繋ぐ橋であろうとしている人。
とても自然体で、時に人間らしいチャーミングさも持ち合わせた人。
忙しすぎる毎日に心がくじけそうになった時、私は何度もこのボスの存在や言葉に力づけられた気がします。
この人のもとで、この人が作り上げたこの場所で働けるということがとても幸せに感じる。そういう仕事場に出会えたことを感謝したいなと。
そして、いつか私も…と思います。
こんな素敵な場所をつくりあげたり、人を想い自然を想う素敵な仕事をして、周りに貢献できる人間になりたいなと思う。まだはっきりとは形が見えてはいないけれど…
そういうわけで、ここで働くことで、私はとても成長できていると思うし、良い経験をたくさんしていると思います。
あともうひとつ、いっこ前の人間関係の話に戻るけど、ここまでかなりの大所帯だと、当然色んな人がいて、気が合わない人もやっぱりいたりする。
それが、以前までの私だったら、全員に好かれようとして、嫌われるのが怖くて無理していい人ぶって媚びて振舞って、結局耐えきれなくてある日爆発するとか、そういうのが多かったんだけど。
ここへ来て1ヶ月ほど経って、わかった。私、変わった気がします。
もう、自分のありのままでいて、無理に他人に合わせたりせず(集団生活に迷惑はかけない程度に)好きに振舞って、それで自然と距離が近づく人もいるし、離れていく人もいて。
それがものすごく自然なことなんだって、ようやくわかってきたような感じ。
なんだか、こうして歳を重ねれば重ねるほど、いい感じで肩の力が抜けていってるのかなって思います。
10人がいたら2,3人はあなたを好きで、2,3人はあなたを嫌いで、あとの5,6人はどうでもいい…みたいな言葉、あったよね?(うろ覚え)
本当にそうなんだなって思う。全員に好かれようとする努力をやめてありのままで振舞った時、先に書いたみたいに、互いに心を許せる仲間と繋がれたから。
ここでの生活だけではなくって、今後の人生のあらゆる場面の中でも、このことを忘れないでいたいなと思います。
う~~ん!!!
書きたかったこと、いろいろ書けたかな、ちょっとスッキリ!
で、最後にあとひとつ、仕事も始まり1ヶ月が過ぎて慣れてくると同時に、この時間の終わりも意識しだしている自分がいます。
この次はなにするの?なんてみんなとも話したりするんだけど。
私はまず、山を降りたら、1週間後くらいにイタリアのビア・フランチジェナ400kmを歩きます(もう航空券もとったよー!)。
そして、その旅から戻ったらなにをしたいかな~!?っていうのも、さらにさらに考え中。
やりたい仕事がいっぱいあるの!!!
「日本一の山小屋」で働くのがとても楽しくて学ぶところがとても多かったから、他にも働いてみたいホテルもあるし。
それに、地元で手伝いたいデザインのお仕事もあるし。
安曇野やどこかの自然の多い街で接客したりデザインしたり、自分が持ってる好きなことを活かせるような仕事を新しく開拓してみたいし。
あとは、もっともっと、書くこともしたいなぁとすごく思います。
できれば一冊の本にできるくらいの文章を書いてみたくて、そんなアイデアを固める時間、どこかに腰をゆっくり落ち着けて書くことに集中してみる時間も作ることができたら良いなと思う。
そんなこんなで、ここでの仕事にも慣れて、徐々にまた、次の人生の展望を考え始めている今日この頃です。
前の好きだった仕事や、心地いい暮らしを手放すのは勇気が必要だったけど、やってみたいことにこうして素直に飛び込んで行こうと思える今がとても楽しいと思う。
苦しさも時にあるけれど、なによりも充実している。
この先どうなっていくのか、どうしていきたいと思うのかは自分でもまだわからないけど…
この人生、20代後半、加速しながら、やりたいことに向かって突き進んでいけたらなって思ってます。
そんなかんじ!!!
近況報告でした。お付き合いいただきありがとうございました!
それではまた、たまゆりでした。
さいごに、最近の関連ツイートをのせておきます。
1日の終わりに天の川や流れ星や、月あかりに浮かぶ稜線や、キラキラ瞬く街明かりや、雲の向こうの稲妻の光を眺めながらぼんやりする時間がなによりも幸せ。ひとりでじっと座って五感を澄ましているのもいいし、働く仲間たちとほんとどーでもいいようなバカ話をしながら景色を眺めるのも、すごく幸せ。 pic.twitter.com/5bI0WlRLi8
— たまゆり@アルプス生活 (@tamaoyurika) August 9, 2019
大好きだ!って思える時間がこうやってあるだけで、それが明日も生きたい理由になるんだなって思う。自分の周りの世界に恋をし続けること。大好きだと思うものがある世界に生きて、それがあるから明日も生きていたいと思えて。心が曇りそうになったとしても、そういうものを見つめる日々であったらな pic.twitter.com/GREWhtBd2v
— たまゆり@アルプス生活 (@tamaoyurika) August 9, 2019
虹と、白い半月と、夕焼けが一度に見えた不思議な時間。激しい雨の後の澄んだ青空がとってもきれいでした。今日もいい一日だったね。 pic.twitter.com/FnCnwYBlyi
— たまゆり@アルプス生活 (@tamaoyurika) August 8, 2019