リアルタイム巡礼記2019

【巡礼記11日目】とても大事なことに気が付いた日。私が歩く意味。

こんばんは。たまゆりです。

スペインは夜の9時半、アルベルゲではそろそろ、みんなが寝る準備をはじめています。

私も、ベッドで寝袋にくるまってこれを書いているところ。

今日は、昼寝をしてしまったのでちゃんと眠れるかなと少し心配です。

 

【巡礼11日目 イスラレス~リエンド】 歩行距離 15.5km

今日は、いつもよりかなり短い距離を歩きました。

昨日泊まったキャンプ場の中のテント。

雨がポツポツ当たる音でぼんやり目を覚ましました。

雨が止むまでもう少し寝ていようとそのまま二度寝(笑)

 

歩き始めた最初の方の日は、5時台に目が覚め、そのまま準備して出かけていたのですが最近は目が覚めても二度寝してしまう

雨だからいいのだ!晴れて気持ちがいい朝は、きっと早起きするのだ!と自分に言い聞かせています。笑

 

天気予報によると、空がぐずつくのは今週半ばごろまで。

6月に入るあたりからは降水確率ほぼゼロで晴れの日が続くようです。

ほんとうにそうなってくれたら、いいな。

 

 

で、ハッ!と二度寝から目が覚めてベッドから出たのは738分。

まだ寝ていたいくらいぼんやりしていたのだけど、周りのみんなもすっかり起きていたので、自分も曇り空の下起き出して準備をはじめます。

 

キャンプ場なので、洗面所やトイレは少しばかり離れたところまで外を歩かなくてはいけません。

 

ここのトイレは面白くて、それぞれの個室にはトイレットペーパーが一切置いてありません。

そのかわり、個室の外にでっかいトイレットペーパーホルダーがひとつどん!と置いてあって、そこから必要なぶんだけを取ってから個室に入るという。あ、あたらしいな。笑

これ、逆に効率悪くない?!足りるか不安で、つい多めに取っちゃうじゃない!!もったいないよ!と、一人で面白くなりながら用を足しました(笑)

初めて入った時はわからなくて、用を足してから紙がないことに気がついてあせりました(どうしたかは想像にお任せします笑)

あーおもしろかったこのトイレ。伝わりますかね?写真撮ればよかったな。

 

 

 

ああ、どうでもいい話が長くなりすぎてしまった。笑

このキャンプ場、昨日も書いた通り浜辺が近くて、またここへ至るまでの道もとてもすてきでした。

 

同部屋(同テント?)のアメリカ人のおじちゃんは部屋を一目見て「ワオ!ボーイスカウトみたいだぜ!」と笑ってましたが。

ほんとに林間学校みたいな気分が味わえて、お勧めです。笑

 

 

で、今日の話だ。

今日は、完全に出発前はノーマークだったのですが、途中から高さ200mほどの山を越える、きつい登りの道に。

山がある日は事前に気合を入れておくことにしているのですが、今日はあまりよく調べていなかった(景色が綺麗すぎてそのことで頭がいっぱいだったみたい笑)ため、登りがめちゃくちゃきつく感じられました。

天気もどんよりとした曇り空。

 

なかなか気分があがらず、牛や馬の糞の臭いにまみれ、通りすがる犬には一匹のこらず吠えられ、だんだん、なんで私はこんな思いをしてまでこんな道を歩いているのだろう?と、とても暗く沈んだ、むしゃくしゃするような気持ちになってしまいました。

こういった登りの山道を力強く登るには、体力、脚力も必要なんだけど

なにより一番大事なのは「意志のちから」なのだと身をもって知った気がします。

 

この頃の私はどうも、自分がここへきて、この道を歩いている意味、モチベーションを見失っていた気がします。

 

歩きはじめる前は、どんな道なのだろう、きっとすばらしいところだろう、と、とにかくワクワクして楽しみで仕方がなかった。

そして一週目は、見るもの、起こること、すべてが新しくてまぶしくて。

また、目の前に現れる山々を越えるのにただただ必死で「歩く意味」なんて考えている暇も、余裕もなかった。

だけど、歩き始めて十日が経ちこの道にすこしだけ慣れてきた今、改めて自分がここを歩く意味を問い直されているような気がしました。

 

私がここを歩く意味。

それがわからなくて、たぶんずっと、すっきりしないもやもやが心にあったのだと思います。

 

それに、前に歩いたフランス人の道の時と、全てを、どうしても比べてしまう自分もいて。

前はあんなにたくさんの人に囲まれて、毎日飲んで食べて、話して、気持ちのいいからりとした陽射しの中を歩いていったのに。

 

この道は、なんて暗くて険しくて、退屈で、出会う人ともあまり仲良くなれないのだろうなんて、思っていた。

(実際、フランス人の道だって楽しいことばかりじゃなかったはずなのに、人間って、いい思い出ばかり覚えているものなのでしょうか?)

 

 

そう、そのことに私はなんだか、勝手に期待をして、勝手に裏切られたような気持ちになって、拗ねて怒っていたのかもしれません、駄々をこねるこどものように。

だからなんだかきっと、それが表情であったり、行動であったりに出ていたんじゃないのかな。

 

だからあんまり友達もできなかったんだっ!!あたりまえだっ!笑

 

今日、そのことにやっと気がついたのでした。

 

私はまだ、この道にちゃんと、まことの心で向き合っていない。そんな気がします。

やっとそんな自分に気づけた今、遅いかもしれないけどきっとスタートライン。前の道と比べないで、この道に全力でぶつかりたい。そう思います。

 

 

 

そして今日、もうひとつ、気がついて、しまったこと。

ああ、ここに書くの恥ずかしいな。でも書かないと色々面倒だからもう書いちゃうね。

 

 

私には、とても憧れている人がいます。今。

 

私はなんでこの旅を、こんなに必死になってやっているんだろうって、なんでこんなところへ来て、つらくてもやめない、やめられないんだって考えたの。

それはたぶん、その人に、少しでも近付きたいと思うからなのだ。

 

あのね、ほんとね、私の中でも、今初めて気がついてすごくびっくりしている気持ちなのでうまく書けないと思いますが。

私はきっと今、その人に少しでも近付きたい一心で(物理的にではなく精神的にね)歩いている。

 

強くなりたいのも、自分の限界を知りたかったのも、自分の心の動きをつぶさに表現したいと思うのも、見たものすべてをできるなら言葉にして伝えたいと思うのも、この道を自分なりに思い切り楽しみ、咀嚼し、糧にしたいと思うのも。

すべて、その人に、胸を張りたいからなのだと。

気付いてしまった今更………。笑

 

ここまで、けっこう長い間、私はその気持ちに蓋をして来たような気がします。

だからこんなにモヤモヤしてたんだよもうっ!!もっと早く気付いてよねっ、私!!!笑

そうなの。そうなんだよ。そうだったんだよ。

 

私、この間、ビルバオで熱に苦しんでるあたりで書いたじゃないですか。

「これは、読んでくれる人のためなんかじゃない。私自身のためだけに書いてるんだ。」って。

 

 

たぶん、あれ、嘘だ。ごめんなさい。嘘だ。

私がこのブログを書いているのは、私自身のためでもある。だけど、その人にも読んでもらいたいのだ、どうしようもなく。

そして、未だ見ぬ、その人ような、深い瞳を持つ人たちに出会いたくて。読んでもらいたくて。私がここにいることを知ってもらいたくて。

 

へへ。

あー、書いちゃっていいのかなこんなこと。

でも、こんな強い気持ちを、なかったことにしたりフタをしたまま置いておくなんて、気持ち悪いから。ぜんぜん私らしくない、そんなの。

気付いてしまった気持ちなのだから。

派手に砕けるなら、それはそれでいいさ。

私は私の全力で、自分の気持ちに恥じないように、戦うぞ。

この旅を無事に終えて、胸を張って会えるように。

 

 

そんな決意ができました。だから書くことにしたし、今日からこのブログは、完全に手紙だ、勝手に。

読んでくれてる人は興味ないかもしれない話を延々聞かせることになるかもしれんけどすまないね。でも思えば私はずっとこうだったような気もするわ、前回も。笑

とにかく、そのことにようやく気づき、自分の心を認めたら、驚くくらい、心がすっきりした。

はい。

そんな感じです。おさわがせしております。

とにかく明日からも、私らしくずっこけたり大笑いしたり泣きベソかいたりたまにズル賢いこともしつつも進みたいと思います。私らしく。

これが私なんです!!!!

って、胸を張って、信じて、言えるように。

うん。

あースッキリした!!!

 

 

どうでもいいかもしれない話を、長々とお聞かせして大変失礼しました。笑

それじゃまた、おやすみなさい。

たまゆりでした。

 

続きはこちら。

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