こんにちは、たまゆりです。
サンティアゴ巡礼に行くと決めたことが私に与えた恩恵ってなんだろう、って考えたらありすぎて。今の私すべて、と言っても過言ではないかも。まだ出発してもないのに、行くって決めた事だけで、変わった。1年前の私は死にたいと思ってたのに。今回は、巡礼の道にそのお礼を言う為の旅でもあるのかも。
— 玉尾ゆりこ (@tamaoyurika) 2016年3月14日
先日、編集のお仕事をなさっていて個人でも雑誌を発行なさっている内田さん(Twitter:@ucchee1213)にサンティアゴ巡礼について取材していただいたり(なんと私と同い年なのですよ!すごい)、サンティアゴ巡礼がきっかけで結んでもらった素晴らしい出会い・ご縁のことを思う中で、上のようなことを考えていました。
思えば、サンティアゴ巡礼を初めて知って、無謀だったけれど「よし、行こう!」と決めてから、約9ヶ月が経ちました。
以前の自分ではぜったいに無理だと思っていた巡礼に「行く」と決めたことで、驚くほどに私の心や、人生や、周りの景色が変わりました。
まずは、山の魅力を知ったこと。
生まれてこのかた、スポーツというものを一度もしたことがなく、学生時代の苦手科目はいつでも「体育」だった私にとって、「登山」はまったく縁のないものでした。
きっと魅力的なものなんだろうな、とはなんとなく思っていましたが、体力のないインドア派の軟弱な自分には無理だ、とハナからあきらめて、興味ないふりをしていたのです。
それが変わったのが、去年の9月。巡礼に行くと決めたからには、体力をつくらなくては!と、登山をはじめました。
そして、その信仰の厚さや歴史の深さ、佇まいの美しさから、憧れていたけれど、一生登ることはないのかな…と思っていた、白山に登ることができました。
その経験は私にとってかけがえのないものになり、以来、登山は私にとっての欠かせない大好きなことのひとつになりました。
そしてその登山が、登るたびに私にいろんな大切なことを教えてくれます。
人生は山を登るのと一緒だ!わたしはいつだって、今いる場所から見える景色とか、今足元に咲いている花とか、今の場所から見える空の色とか、そういうものを大切にしたかったんだ。頂上までどうやって登ろうとか、頂上はどこかとかそういうことよりも。今見えているものを楽しみながら登りたいんだ。
— 玉尾ゆりこ (@tamaoyurika) 2016年1月30日
ほんと、登山することは人生と似ています。終わってから振り返って、「ああ、なんだかずーっと楽しかったな!」って言えるのは良い山登り。わたしは今までそんな山にたくさん登りました。人生も同じ。山に登ることは、人生の練習みたいだね。旅することも同じ。
— 玉尾ゆりこ (@tamaoyurika) 2016年1月30日
そして、もうひとつは、
たくさんの新しい人に出会わせてくれたこと。
このブログを始めて、最初は誰に向けて書いたらいいのか、何を書いたらいいのかがぜんぜんわかりませんでした。
誰かがすでに書いていることを書いたって仕方ない、とか、私には「サンティアゴ巡礼」で検索をかけて出てくるすてきな巡礼のページのように、すごく役に立ったり、わかりやすくてためになったり、あるいは胸に響く言葉だったり、そういうものが書ける自信がなくて、悩んでいました。
けれど、ツイッターやブログや本や、身の回りの人たちと接していく中で、私は私のありのまんまの、ずぼらで適当な私のまんまで、私なりのサンティアゴ巡礼を目指す道のりや思いを書けばいいんだ!とわかりました。
そうすると、だんだん、このブログもいろいろな方に読んでいただけるようになって、それがわかるとこうして書くこともとっても楽しくて。
ありのまんまを書いたって、それがぜんぜんすごくなくても、何の役にも立たないし便利なことじゃなくても、少しでも「好きだ」と思って読んでくださる方がいることが本当にうれしくて。
それから、私があんまりに頼りなくちゃらんぽらんなので(笑)、優しい方がたくさん、アドバイスをくださったり、助けてくださったり。
「サンティアゴ巡礼」というキーワードを得てからというもの、出会ってきた方にひとりのこらず、とっても大切なヒントを頂いてきた気がします。
それは、トレーニング中の山で出会った人であったり、 こうしてブログやツイッターを通してコメントやメールでやり取りをさせていただいている方であったり、あるいはブログの投票ボタンを押してくださる方だったり。
とにかく私と関わってくださったすべての方。
あんたを支えた覚えはない!っておっしゃるかたもみえるかもしれませんが、本当に、こうしてこの記事を読んでくださっているだけで、間違いなく私は支えられているなと感じています。
そしてもうひとつ。
今まで出会ってきたものや、今周りにあるもののすばらしさに気づかせてくれたこと。
巡礼に行くと決めてから、私は本当に明るくなりました。
一年前、半分死人のような目でどうにか日々をやり過ごしていたような私が、巡礼の準備や登山、人との出会いを通じてだんだん変わっていく様子に、家族もすこしびっくりしていたようです。
自分自身が、自分の心の向く方へしっかり歩き出したことによって、だんだん、周りが見えてくるようになりました。
例えば、住んでいる犬山の街のこと。
これまで私は、自分が住んでいる街でありながら、そこになんの関心も持っていませんでした。図書館は小さいし、町並み整備もまだまだ中途半端だし、商店街はさびれているし…とか、そんなことばかり思っていた。
外から来た友達に「犬山、いいところだね!」と言われても「そうかなぁ?」と返していました。
けれど巡礼のために、犬山市内が一望できる山でトレーニングをはじめたのがきっかけで、だんだんと、私はすっごーーくいいところに住んでいるんだ!と思うようになりました。(関連記事:愛しの山でトレーニング!)
それからは、時間を見つけては、市内や近所のお気に入りスポットを探すようになり、今では、大好きな犬山のお気に入りスポットが、数え切れないくらいたくさんあります。
それに、家族や身の回りの人のことも。
家族もこのブログを読んでいるのでこっぱずかしくてあんまり書けませんけど(笑)
1年前、もう死んでしまいたいと思っていた時、私はそれを周りや環境のせいにしてばかりいました。
もし父が亡くなっていなかったら、もしまだおじいちゃんおばあちゃんと一緒に暮らせていたら、もっと家がお金持ちだったら…とか、そういうことばかり、考えていた。
今は、とても感謝しています。
今自分は、こうしてこんなに楽しい日々が送れているのだと思うと、今までにあった色んなことも、ここに生まれついたことも、ここに住んでいることも、よかったなぁ〜と思える。
今の私がこうしてるのがほんとふしぎで、かけがえなくて、代えがたいことなんだって気がする。歩んできたひとつひとつの道と、その道へ導いてくれた人たち。その全てのおかげで私は今こんなにいいところにいる。こんなに生きているのが楽しくて、もったいないくらいで、惜しくて、たまらないよ。
— 玉尾ゆりこ (@tamaoyurika) 2016年3月14日
それは人だけじゃなくて、例えば庭や田んぼに咲いた花や木だったり、ふとした時に見上げる空だったり、風の心地よさだったり、そういうものすべてに。とにかく今あるものと、今までそばにあったものすべてに対して感じていることです。
もちろん、大好きな我が家の犬にも。
こうして思い返してみると、サンティアゴ巡礼に行く!と決めたことは、私に数え切れないくらいの変化をくれました。
ほんと、まだ出発してもいないのに!!笑
もう十分だっていうくらい、たくさんのものをもらったけれど。
だからこそ、そのお礼を言いに行くという意味でも、そしてさらに自分をよい方へ変化させるためにも、はりきって、サンティアゴ巡礼道、歩いてこようと思います。
とっても長い記事になっちゃった。
ここまでお読みくださって、ありがとうございました。
今までに私が書いてきた、サンティアゴ巡礼に対する想いはこちら(巡礼への想い カテゴリーの記事一覧 )からどうぞ。
私、たまゆりの自己紹介はこちら(【自己紹介】わたしの今までの人生について)です。
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こんなに予約ばかりの旅、面白くもないわ。人生何があるのかわからないのに、墓場まで予約していくの? サンティアゴの旅って何も考えずに行き当たりばったりが貴方に人生を見直すようになるのです。何も考えずに800Km歩いてください。終着のころにはこれからの人生の生き方・方向性・価値観何かが変わると思います。
若林さん、コメントありがとうございます。
ええと、なにか勘違いをされているかな?と思います。サンティアゴ巡礼中自体は、予約しようがないので、予約しているのはどうしても泊まりたいパラドールだけですね。本当はそれ以外もぜーんぶ、行き当たりばったりにできたらいいのでしょうが、まだまだ慣れない海外、不安がいっぱいで…。もし、現地でこれは大丈夫!って思えたら、予約キャンセルして思い切りいけたらいいなと思います。私は今の私にできるやり方で自分なりに巡礼を楽しもうと思っています。よかったら色々教えてください^^
こんばんわ。GWにちょっとだけ、またカミーノしてみっかと北の道を検索していたらこのブログに行き着いたお調子者です。
写真大きくて綺麗で、文章もテンポよくてハイテンションで読んでいたら、やっぱ春のスペインはアンダルシアでバカンスでしょ~計画変更!なんて浮気もんです。
「出発前に周りの景色が変わって見える」そうなんですよね。
行程の件ですが、「今の私にできるやり方で自分なりに巡礼を楽しもうと思っています。」大正解!
このブログから想像する限り、最初の計画に縛れるような方じゃないですよね。
自分なら、予約済みのパラドールを区切りにして幾つかのパートに分けて「その中はその日の気分で」ってところでしょうか。
カミーノでも道を聞いてどの意見を採用するかは貴方の選択しだいです。
貴方のカミーノです。何でも有ですよ。
ただ、「足回りの整備」と「荷物はできるだけ軽く」これだけは守りましょうね。
ずぼらさん、こんばんは!ブログをお読みくださり、コメントまでくださって!ありがとうございます。
なんだかとっても心強い気持ちになりました。
ずぼらさんのおっしゃるように、浮気性を発揮して(笑)予定やら、これまでの固定観念やら、そういう色んなものに縛られず、自分なりに楽しんで来られたらと思います。
「足回りの整備」「荷物はできるだけ軽く」肝に銘じてまいります。