リアルタイム巡礼記2016

【巡礼記4~5日目】きっとわたしは今日来世の村にたどり着いた

こんばんは、たまゆりです!
スペインは19時をまわりました。アルベルゲにはかなりの確率でフリーWiFiがあるのですが、大人数が一気に繋ぐから込み合うのか、なかなか繋がらないこともけっこうある。

ということで、iPhoneのメモ帳に日記を書き留めております。毎日たくさんのことがありすぎて、色んな気持ちが湧きすぎて、とても言葉にしきれない。指が追いつかないよ!

というわけで、心の赴くままに書いた昨日と今日2日分の日記をどうぞ!

 

5/13
パンプローナ〜プエンテラレイナ
歩行距離 30.1km

前の晩に、あまりに疲れていて、もう明日は少ししか歩かないと決めていたから、目覚ましもかけずに寝てた。
起きたら7時半。みんな出発した後で、アルベルゲにはもうほとんど誰もいなくなってた。
たくさん寝たから、昨日はもう動かせないくらいに疲れてた足も元気。

 

今日はひとりでゆっくりゆっくり、好きなように歩こうって決めて、寒い曇り空のパンプローナの街を歩き出した。

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街の中を歩いていたら、いろんな通りすがりの地元の人が道を教えてくれた。
横断歩道の手前で迷ってて、車の中からオラ!って声が聞こえたと思ったら、サングラスのおじちゃんが運転席の窓を開けて、こっちこっち!って巡礼道の方向を指差してくれてたり。わかったよー!ありがとう!ってジェスチャーで返したら、ニカッと笑ってグーサインしてくれた。あと、公園内を通り抜ける時、犬のお散歩してるおばちゃまが巡礼道はあっちよ、て教えてくれたり。
いろんな人に助けてもらううちに、もっと元気が湧いてきた。それがほんとにうれしくて、歩きながらまた少し泣いた。笑

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本当は、今日は5kmだけ歩こうと思ったの。でも、そのあと目的地だった5km先の町でバルにはいったら、すごく美味しい生ハムとガスパチョのボカティージョを作ってくれて。食べたらまた少し元気が出てきて、もう少し先に行こうと思って。

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そうして先へ歩き出したら、だんだん空も晴れてきて、目の前に一面の菜の花畑と麦畑が連なる景色が現れて、うれしくてうれしくて。
写真もたくさん撮りながら、スキップするような勢いで、山の上に並んでる風車を目指してゆっくりゆっくり進んでいった。

 

そうしたらとても素敵な人に出会って。年配のお父さんとその息子さんで、親子で巡礼してるの。前にそのさらに息子さんと一緒に、三世代で歩いたこともあるんだって。素敵だ。

その人たちと、ゆっくりゆっくり、追い越されて追いついて、を繰り返しながら、何度も一緒にバルで休憩しながらゆっくり歩いて行ったら、いつのまにか、朝には絶対たどり着けないと思ってた、25kmくらい先のプエンテラレイナの街に着いてた。

 

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今日はとにかくすばらしい景色の1日だった。山の上に連なる白い風車の群れ、見渡す限りの菜の花畑、風で刻々と変わる雲の影、道端に揺れるポピーや名前も知らないピンクや青の可愛らしい花、麦畑のじゅうたん…。それから、麦畑の真ん中ですれ違った、人懐こくてかわいいわんちゃんと優しいその飼い主さん。今日ゆっくり歩いて初めて出会った、私と同じのんびり屋さんの仲間たち。その全てを全身で、全力で味わいながら歩いた1日。すばらしい1日。

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アルベルゲに着いたのは夜18時。でもこれ以上ないくらいに幸せな1日だった。
ほんと神様ありがとう。
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昨日引用した詩の中の一節を思い出す。
「ゆっくり歩いていけば
明日には間に合わなくても
来世の村にたどり着くかもしれない」

きっとわたしは今日来世の村にたどり着いたのだ。急がず、慌てず、なにかと戦うこともなく、ただ真摯に自分の足を動かして、楽しんで、見える景色を愛しながら歩く人たち。自分がそうやって歩こうと思わなければ、出会えなかった人たち。

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それはきっと人生そのものも同じなんだろう。
ゆっくり歩けば、同じようにゆっくり歩いてきた優しい瞳の人たちに会える。わたしはその人たちと生きていきたい。ゆっくり、それぞれのペースで歩いて、たまに一緒にお茶したり、すれ違いざまに声を掛け合ったりしながら。

わたしは本当にここで素晴らしい経験をしています。
この旅で得たことが、わたしの今後の人生の指針となることを強く確信しています。

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5/14
プエンテラレイナ〜エステーリャ
歩行距離 26.6km

だめだ、だめだ。
完全に病だ、恋の病だ。今日の涙は恋の涙じゃ!完全に!ほんっとーーに泣いてばかりいる。毎日違う理由で泣いてる。なんてことだ。

この巡礼には人生そのものが詰まっているのかもしれないよ。一生のうちにする体験をぎゅーっと濃縮しているみたいだ。出会い、別れ。挫折、涙、喜び。友達、恋、大切にしたい人たち。

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だめだもう、今はこのことについては現在進行形すぎてまだ何も詳しく書けません!巡礼道上でとても大切にしたい人に出会いました。
この恋に何かの決着がついたのならここに書こうと思います。へへへ。

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歩きながら、わたしは透明な管のようでありたいな、と思う。
美しい景色、人からもらった優しさ、親切、愛、そういうものを、もらったぶんだけ、もう一度外へ送り出す、管のようでありたい。
わたしはひとりの人間なのだけど、実はからっぽの器みたいなもので、本当はわたしは誰かからもらった親切を他の誰かに受け渡すためのパイプなのだ。
できるだけ透明でありたい、そして、たくさん人から親切をもらって、それをたくさん外に出せるようなパイプでありたいな、と思う。

わたしの大好きなつんくさんの歌詞に

親切は素直に受けりゃいい
また今度は君が違う誰かに親切できりゃいい

  • モーニング娘。’14 「笑顔の君は太陽さ」より

っていうのがあるんですが、そう、そういう感じ。もらったものを他の誰かに受け渡すパイプ。その一部なんだ、わたしは。
そんなことを思った今日です。

 

恋愛経験が乏しくて、恋というものを目の前にするといつもどうしていいか全然わからず、自分の心が自分で分からなくなって、どうしようもなくあたふたテンパってしまう私が、この今にどんな選択をしてどんな答えを出すのか、自分が一番楽しみです。へへへ。

大切にしたいと思う人を大切に一瞬を生きなきゃね。伝えたいことをちゃんと言葉にして伝えよう。
一生は一瞬のつみかさね!だ!それも歩きながら、昨日今日でわかったこと。
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それじゃおやすみなさい!
いつも以上に好き勝手書いてて、支離滅裂気味ですがおゆるしください。
たまゆりでした!

 

つづきはこちら!
 

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POSTED COMMENT

  1. tetsujin96 より:

    パンプローナ辺りで足の激痛第一波がきますね。
    でも段々慣れてくるので頑張ってください!

  2. tamayuri0123 より:

    tetsujinさん
    ほんとうにまったくそのとおりでした…!やっぱり初日と翌日のアップダウンが堪えるのでしょうか。。おっしゃるとおり、今は少し慣れてきたみたいです。この先もがんばります!ありがとうございます!

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