6/11【巡礼27日目 カンピエッジョ〜ベルドゥセード】 ホスピタルルート 歩行距離:28.9km
今日はものすごい山越えの道でした…!!!
ルートがふた通りあって、ひとつは距離は長めだけど高低差の少ないルート、もうひとつは、距離は多少短いけれど山の上を行く、過去の遺構が残るハードなルート。
直前まで迷った末、分岐のところで、上に行こう!と、ハードな方のホスピタルルートを行くことにしました。
じつは、一昨日から、同じアルベルゲで一緒に夕食を囲んだのがきっかけで仲良くなった4人と一緒に歩いています。
3年前にフランス人の道を歩いて、今回も500キロほど北の道を歩いてきた私ですが、これまで誰かと仲良くなることがあっても、一緒に歩いて行動を共にすると言う事はありませんでした。
でも、ここで出会った4人とは凸凹な取り合わせなんだけど、妙に気があって一緒にいると楽しいので、なんだかんだ一緒に歩いてしまいます。
1人は、カナダに住んでいて、インド出身のアルン。
彼は、きつい山道でも、足取りがとてもしっかりとしていて、まるでリーダーのように私たちを引っ張ってくれる存在です。本当は今回フランス人の彼女と一緒にカミーノを歩きたかったけれど、彼女がついてきてくれなかったので、彼は1人で歩きに来ているそうです(笑)。
もう1人は、フィリピン人で、ニュージーランドに住んでいるベネディクトことベニ。
彼はとても柔和な笑顔で、まるでみんなのお父さんのような優しい人なのですが、意外とお酒に弱かったり、朝はみんながコーヒーを飲んでいるのに1人だけコラカオ(ココアみたいな飲み物)を飲んでいたり、気がつくと一人だけアイスを買ってかじっていたりと、ちょっと可愛らしい一面もあります。
もう1人は、イタリア人のロージー。彼女は凄い人だと思います。天使みたいです。歳は私のお母さん位なんだけど、本当に誰とでもすぐに仲良くなる才能を持っています。いつもニコニコしていて、明るくて可愛らしくて、一緒にいるだけで心がほっとしてあったかくなるような素敵な存在です。
そしてもう1人イタリア人のシルビア。彼女とロージーは20年来の友だちです。でもロージーとはまた全然違う性格の持ち主で、まさに二人は凸凹コンビって感じて見てるととても面白い(笑)。
フリーダムで奔放であっけらかんとしていて、裏表がなくて、見ていてすがすがしくなるような気持ちの良い人です。私が親指に小さな怪我をしてしまったので、治療してくれている図(笑)
一緒に歩いていて、追いついてこないな、姿が見えないなと思ったら「今日テーブルに飾ろう!」とお花をたくさん摘んでいたり。あと人の名前を絶対イタリア式で呼ばないと気が済まなかったり(笑)。
ちなみに私はユリコだからユリって自己紹介してるんだけど、シルビアの中で私の名前が勝手にジュリアになってて、それが定着&浸透してしまい、いつの間にか周りの人みんなにジュリアって呼ばれてる。笑
年齢も国籍も住んでいる国も、性別も全部バラバラ。だけど不思議とみんながみんなを補いあってチームとして成り立っている本当に不思議な関係です。
本当に、さっきも書いたけれど、私は今までこうやってカミーノで運命を共にする(?)友達を持ったことがなかったので、ものすごく新鮮な気持ちです。
でも、今日ものすごくきつい山道を歩いて感じたのですが、一緒に励ましあいながら道を歩ける友達がいるってすごい!と思いました。
多分1人だったら、途中で完全に心が折れて、あーなんで私こんなことやってるんだろうっていう気持ちになっていたと思います。
なぜだかわからないけど彼らと一緒にいるとほんとに楽しくて、食事をしている時なんか毎晩お腹が痛くなるほど笑っています。
これは成長なのか、ただ単に私の気分の問題なのかはよくわからないけれど、今はこのはじめての楽しい気持ちに、このまま全てをゆだねていたいなと思います。
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