リアルタイム巡礼記2019

【巡礼記3日目】目の前のことをひとつずつ。シンプルでクリーンな自分へ

みなさま、おはようございます!たまゆりです。
スペインは、もうすぐ朝の8時。

みんなが準備する音を聞きながら、まだベッドの上でこれを書いてます。

今日は、少しゆっくり過ごす1日にしようかと思っています。
4km先のアルベルゲまで歩くつもり。

それでは、今日の日記です。
今日はね、なんかものすごく重いというか私にしては壮大な(?)テーマの話になっております。

でも、これも、私がリアルに今感じていることなので、ちゃんと書いて残しておきたいと思います。

それではどうぞ!

5/18【巡礼3日目 サンマルティン〜デバ】 歩行距離 32.6km


私はこの3日目を、カミーノ魔の3日目!!
と呼びたい。試練の3日目。笑

今日はヘトヘトに疲れました!
昨日泊まったサンマルティンから約30kmも歩いちゃった!笑

本当はもう少し手前に泊まろうと思ったのだけど、朝早く出て来たからあまりに早く着きすぎてしまって。

それなら次まで歩こう!ということで歩いていたら、随分遠くの街に来ちゃいました(笑)


今日も雨と風がとても強い。
ビーチのある街を抜け、車道沿いの海のすぐ横を歩き、牛や馬やろばや羊のいる牧場の中を歩き。

地面がぐちゃぐちゃです。

ひたすらに、黙々と、足を前に動かしました。

今日は、アルベルゲで、オランダ人のおじちゃんに色々言われて悔しかったなー。言い返せなくて。

それぞれ夕ごはんをつまみながら、日本の原発事故の話になったのね。


私は未だにこの件についてどの立場にいたらいいかわからない。

正直言って、現状がどうなっているのか、その影響がどんなものなのか、それは今も続いているのか、私はよく知らない。

そのことを「見ないふりをしているなんて、日本の人間として無責任だ」と言われて、すごく悔しかった。

その通りだと思った。だから悔しくて涙が出た。
私はその問題を、見ないふりしていたのかもしれないと思う。正確には、ちゃんと考えたことがなかった。意見を問われて答えられないほど、立場を曖昧にしたまま、生活の便利さだけを享受している。それは、卑怯で、はずかしい態度だったかもしれない。

今まできちんと言葉にして考えたことはなかった。
でも、改めて私はどう思うのか、それを踏まえてこの先どんな行動ができるのか、考えてみよう、と思った。


毎日電気を使う。電気を使って作られた数多くの製品を、多くの施設を、毎日、利用している。日本で生きていく以上、一個人としてその力と決別するそとはとても難しいように思う。

でも、だからって、それは不可能ではないかもしれない。

同じ事故はもう起こってほしくない。
その力がもたらす日本でのあまりに便利すぎる毎日から、少しでも、本当は必要ないものを取り去っていけたらと思う。

海外から日本に帰って来ると、その快適さに驚く。それは消費する電力にも比例しているのかもしれない。


でもね、ここにいてカミーノを旅してるとものすごく思うの。
快適であることに、安心できる場所であることに、必要な「モノ」って実はそんなに多くはないんじゃないかなって。

カミーノを歩くときに泊めてもらう巡礼宿は、寄付や、ほんの少しの宿泊料で成り立っていて。
とてもシンプルで、必要のないものがそこにはひとつもない。寒ければ服を着て、日光を浴びる。暑ければ日さしを下ろし、窓を開けて風を入れる。

シャワーの作りも、ベッドも、いたってシンプル。トイレにはウォシュレットなんてないし、便座も冷たい。照明だって薄暗いしすぐ消える。

でも、そこには、安心できる何かがある。それはていねいに掃除された壁や床や窓、気持ちよく洗われたシーツ、使いやすい場所に置かれた椅子、棚。庭の芝生、木陰。シンプルだけど、工夫されている。そしてなによりも、人のあたたかさがある。

日本よりもたしかに不便かも知れないけれど、必要充分で、心はちゃんと満たされる。

そりゃあ、たまーには、熱々のお風呂につかりたくなるけどさ!笑


ぜんぜんうまく言葉にできないけど…。
私は日本の人が大好き。とても優しい人が多いから。人の気持ちを、眼や表情から読み取れる繊細さ、こまやかさを、持っている人が多いと思っている。それは多分、私たちが歴史の中で培ってきたことだと思う。

そして、日本でだって、ずっとそんなシンプルでクリーンな暮らしを、やってきたんじゃないかと思う。

季節に合わせ、自然を活かす。こまやかな愛と気遣いで、工夫して暮らし、もてなす。
その方法を、ちゃんと私たちは知ってると思う。だから絶対日本でだって同じことが、いや、私たちにしかできない方法で、シンプルでクリーンに生きていくことができると思う。

そんな暮らしに、少しでも、一個人として、近づいていけたらいいと思う。

そう思うから私は、こうして旅をしているし、今までの人生の選択だって、それに少しでも近づきたくてしてきているつもりだ。

私は、静かに、自分ができることをやっていこうと思います。少しずつ。目の前のことを。世界や日本は変えられなくても、大きな力で変化を巻き起こすことはできなくても、自分が変わって行くことならできるから。

私はまだ未熟だけれど。だからあまり多くの人には伝わらないかも知れないけれど、それでも自分を信じて進む。

だから私は今日、こうしてカミーノを歩いている。


今なら、チャオスおじさん(冒頭に出てきた、原発の質問をしてきたオランダ人のおじちゃん)にも自分の気持ちを話せるかな。
て言っても!チャオスおじさんは自転車で旅してるからもう会えないかもしれないけど。心の中で言っておこう。

うん。
この先の人生も、今日ここに書いたことを、追求して生きていけたらなと思います。

やっぱカミーノってすごいと思う!笑

前回は、自分の過去の清算、一番最初の殻を破ることがテーマだった。歩いていると、そのために必要な出来事が、出会いが、やってきた。

今回は、いったいどんな課題が与えられるんだろう。
そんな出会いを見逃さないように毎日を精一杯生き切りたいと思います。

うん。

色んな想いがわきあがりすぎて書ききれないな。

それじゃ、いつにも増して熱いブログになりましたが、今日もここまでお読みくださりありがとうございました!

たまゆりでした。ちゃお!

 

続きはこちら。

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POSTED COMMENT

  1. うらら より:

    贅沢、便利なことが当たりまえになっていて、物があふれ、それがかえって自由を奪っているかも知れません、CAMINOはシンプルに生きる事を学べる道でもありますね! たまゆりさん頑張って下さい。

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