リアルタイム巡礼記2019

【巡礼記2日目】嵐の中をゆく。北の道は、自然の輝きがまぶしい!!

みなさんこんにちは、たまゆりです。

今日は、早めにアルベルゲに入ったので、シャワーも洗濯も食事も済ませて、心地が良いベッドの上でこれを書いています。

今日も色んなことを感じすぎて本当に言葉にできるのかっ?て感じだけど、がんばって書いておこうと思います。

それじゃ今日の日記行ってみよう!

【巡礼2日目 サンセバスチャン〜サンマルティン】 歩行距離16.9km


朝4時半ごろ。自然に目が覚めたのでベッドから起きてみると、昨日夜遅くに降っていた雨が少し弱まったみたい。

天気予報によると、もう少し時間が経てばさらに雨が弱くなるようだったので、それまで、身支度をしたり、朝ご飯を食べたり、今日のルートを確認したり、昨日整頓しきれなかった動画を編集してみたり。ゆっくりと過ごしました。早起きってすごい!いろいろできる!笑

(ちなみにキッチンが7:30からしか開かないとのことだったので、仕方なくシャワールーム内で朝ご飯食べました。この顔である。笑)

本当はね、今日、天気が荒れるって予報で見ていたから、いっそこのままサンセバスチャンにとどまるか?!とか、3kmくらいだけ歩いてすぐそばのアルベルゲに泊まるか?!なんて考えていたんだけど。

朝起きてみたら、やっぱり、歩こう!という気持ちになっていました。

(実際歩き出してみたら、他にも雨の中、風の中歩いている人たちと何人もすれ違い、嬉しくなりました。)

朝8時。
電子機器をジップロックに入れたり、雨合羽を取り出したりと身支度をして、雨の中出発です。


海からの風がものすごく強い!
頭から被る式のレインポンチョがバサバサ音を立て、飛ばされそうなくらい。

雨が横殴りに降ってきます。すごい天気だー!

海も、昨日とは打って変わって灰色になり、激しい白い波が打ち寄せています。

でも、ふしぎと、キツイなあとか嫌だなあという気持ちは全然わかなくて。
むしろ、昨日とは全く違う自然の表情の中を、こうして歩けるということが嬉しかった。

だって、日常でこんな風に、雨の中を水滴を浴びながらずっと歩けることなんてないもんね。

今日も山を越えるルート。

まずは、人の多い街中を抜け、ビーチを越え、公園らしい広場の階段を登っていきます。海、荒れてます!


前半は、道の周りに牧場がたくさん。牛、馬、ひつじ。こんなお天気の中ずっと野ざらしなんて、みんなたくましいなあ。私もがんばろう。

そんなことを思いつつ歩いて行くと、道はいよいよ山道にさしかかります。

夜中のうちに雨が相当たくさん降ったのでしょう、道はところどころ川のようになって泥水が流れ、足元は泥でぐちゃぐちゃ。

滑らないように気をつけながら、一歩一歩そろそろと歩く。


木々があるところは風から守られているのだけれど、少し開けた道になると、もう、風がすっごい!!!

こりゃ台風か?!!というくらいの強風が吹き、バタバタバタッ!!!!と水滴が降ってきます。

さいわい、本当に使えるのか不安だったAmazonで即席購入したレインポンチョが役立ってくれて、体はほとんど濡れずに済みました。

足元も、撥水の長ズボンとゴアテックスの靴だったから、靴の中まで水がしみるようなこともなく、快適に歩けました。


山の下り道、昨日の山歩きでの筋肉痛がじわっと痛いなあと感じつつも、泥に足を取られないよう、一歩ずつ確実に進んでいきます。

長かった山道歩きをようやく終え、だめ押しの坂を上がり、見えてきたのはサンマルティンの小さな集落。

昨日のうちに地図で調べておいた、街に一軒だけの小さなアルベルゲに入りました。

女性のオスピタレイラさんが切り盛りしていらっしゃる市営のアルベルゲは、ほんとうに、いたるところに細かな気遣いがいっぱいで、シーツも枕も丁寧に洗濯されたとても良い香り。シャワーも熱くて、雨に打たれた身体にとても気持ちが良かった。

ご主人のローザさんはとても明るくて快活な方で、声を聞いてるだけで、話しているだけで元気になる!


はなれにあるキッチンもとても可愛らしくて使いやすくて、前の人が残していったお米とバターがあったので、昨日買ったハムとプチトマトを具にリゾットのような何かを作っていただきました。


キッチンにはかわいい先客が。
ここの飼い猫さんかな?と思いきやどうやら野良ちゃんだったようで、残念ながらご主人に見つかって「こらっ!」と追い出されていましたが…

とても人懐こくて、何を言っているかは分からなかったけどみあみあ話しかけてくれました。
猫は寂しい人に懐く、とかいうけど、それかなあなんて思ったり。猫って、なんだかすがすがしい生き物ですね。かわいこちゃん、カメラに興味津々。友達になれたかな。

それにしても今日は、快晴だった昨日とは打って変わって大荒れのお天気だったなあ。

でも、こんな日だからこそ見えるものがあって、なんだかよくできてるなあと思います。

昨日は、広ーーーーーい海と広ーーーーーい草原の、ひたすら壮大な大自然に圧倒されたけれど。

今日はそれよりも、足元の小さな自然の美しさにたくさん元気付けられ、たくさん学んだ日になりました。

カミーノを、こうして晴れの日も雨の日も歩いていると、すこしだけ、植物たちの気持ちというか、生き方のようなものに触れられるような気がします。

人間みたいに言葉は使わないけれど、全身で、全力で、生きてる!ってことを表現しているかのような。
ああー!ぜんぜんうまくいえないなー!!

前に、本で読んだことがあります。

黄色、白、むらさき。お花にいろんな色があるのは、その色の波長を感じ取ることのできる虫たちを呼ぶためなのだと。そして、花芯にある蜜を吸ってもらう代わりに、花粉を運んでもらう。そうして種を作り、仲間を増やし、成長していく。

だから、お花の色っていうのは、植物と虫たちの間だけで交わされる、ひみつの言葉のようなものなのかも知れません。

そんなふうに花と虫が使う言葉を、人間は紫の可愛い花とか、黄色の可憐な花とか、色として感じ取って、それを美しいと思う。

そして、人間はその花を、たとえば大切な人にあげたいとか思ったりする。

それってなんか、すごくふしぎで、すてきなことだな、と思いました。


花は、けして、人間に「美しい」と思ってもらうために咲いているわけじゃない。
だけど私たちはそれを見て、ひたすらに「美しい」と思う。

それはもしかすると、植物が咲かせる花が、彼らのめいっぱいの、一生懸命な、生きて行くための、生命の結晶のようなものだからなのかもしれません。


植物は、すごいなあ。

今日1日、道端の草花たちと同じように雨に降られて風に吹かれて。

わたしたちは雨が降れば屋根の下に逃げむし、夜には建物の中で休むけれど。
彼らは、雨の日も風の日も、毎晩毎晩、夜通しそこにいて、たくさんのものを感じ取っているんだなあ、きっと。


ほんの数時間だったけれど、そんな、小さくて偉大なたくさんの命たちの、まぶしい輝きに触れられた気がして、ほんとうにうれしくなったのでした。


大いなる海、連なる山々、広い空。
足元を見れば、たくさんの、生き生きとした植物たち。そこに生きる人々や動物。

大きな自然と小さな自然。

そのどちらもを、めいっぱい感じられるのが、この北の道という場所なのではないかと、感じます。

旅に出る直前「歩いて自然と一体化したい!」そんな夢を、このブログのヘッダーにかかげたけれど。

一体化、というよりも、自然から、いろいろなことを学びたい。
できる限り、彼らの話すことばに耳を澄ませて、それを感じていたい。

今回の旅で、それがなによりもしたいのだと思います。私は。

本当は、今夜あたり、サラウツという街のキャンプ場に泊まりたかったのだけど…

今日はあいにくのお天気なので、また今度かな。この先にもいくつかキャンプ場があるので、どこかでチャンスをみつけたいと思います。

夜通し外で(といっても、テントの中だけれど)過ごせるのが、今から楽しみです。


うん!!
書きたかったこと書けたかなあ〜!

いつも、歩きながらひとりですごく色んなこと考えるんだけど、アルベルゲに着く頃には、さらに他に色んなできごとがあって、なんだったか忘れちゃうんだよねえ。笑

それでは、今日もここまでお読みくださってありがとう。

明日は、風は変わらず強いものの、雨はほとんど降らない予報となっています。

たくさん寝て、明日も元気に歩くぞ!

おやすみなさい。
たまゆりでした!

P.S.
とか言ってたら、アルベルゲのキッチンで同じく女一人旅のシモナ(fromドイツ)とアグネス(from韓国)に出会い、3人でボトルワインを2本開けるの巻。

ぜんぜん孤独じゃない!!たのしい!!笑

やっぱカミーノは、何が起こるかわかりません。
この先も楽しみだ!

それじゃ、こんどこそ、おやすみなさい。

チャオ!

 

 

続きはこちら。

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POSTED COMMENT

  1. クリストフ より:

    たまゆりさんこんにちは。悪天候なりに自然と触れあえて、良かったですね。現在翻訳中のリュファンによると、セナルーサ(Zenarruza)の修道院には宿泊施設があるみたいですよ。もしもタイミングが合えばトライしてみて下さい。既にご存じの情報かもしれませんが。

  2. ふるふる より:

    カッパ着て歩くのも新鮮ですよね!日本じゃあまりしないですよねー!
    私もカッパ着て歩いた日々を思い出します。
    こんな文明が発達した現代で、なんでカッパ着てこんな長距離をヘロヘロになりながら歩いているんだろ?とか 笑
    日々のブログ更新を本当に楽しみにしていますが、無理なく過ごしてくださいねー!

  3. おくの より:

    こんにちは、「嵐の中をゆく」の日、私はイルンからサンセバスチャンでした。もう最悪。次ぐ日はオリオの同じアルベルゲで日本人のご婦人と出会い同じ青いキッチンでリゾットをご馳走してもらいました。そう、たまゆりさんの一日後ろにいます。
    昨日はZumaiaに宿泊、元修道院だった雰囲気が漂うアルベルゲでした。オスピタレロは同い年だったので仲良くなりました。今はisarbideという山村の私営アルベルゲ(写真)。周りは家がポツンポツンとあるだけで、店もバルもないのでここの夕食を食べる以外にありません。全部で25ユーロとアルベルゲにしては高めです。でも皆で食べる夕食は楽しかった。明日はMarkinaの公営アルベルゲを目指します。
    buen camuno

  4. リターンライダー より:

    今ララベツのアルベルゲ。二日目のサンセバスチャンから3日連続雨と強風だったね。尾根道を選んだのでぬかるみも深くて大変だった。
    イルンで君に会えたのは嬉しかったが、ノルテは思ったより厳しい!

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